１７日開催のＮＰＢドラフト会議が目前に迫ってきた。大船渡・佐々木、星稜・奥川ら高校生の逸材が目立っているが、大学・社会人にも隠れた逸材はそろう。

　大阪ガス・小深田大翔（ひろと）内野手（２４）はＯＢの阪神・近本を継いだスピードスター。ポジションこそ違えど、大ブレークした偉大な先輩を思わせる快足と、小柄であっても力強さを感じさせる打撃面が武器だ。昨年までチームメートだった阪神・近本のアドバイスを胸に、成長を遂げている。

　「（教わったことは）僕はまだまだできてないですけど『盗塁でどういうところを意識してるんですか？』というのを聞いて。ピッチャーの見る場所、見方ですね。参考にさせてもらってます」

　５０メートル走５秒９のスピードが持ち味。それをより生かすため、共にプレーしていた時から盗塁の技術を教わっていたが「近本さんは全然、レベルが違ってました（笑）」と振り返る。それでも１年遅れで同じステージに上がるチャンスが訪れた。

　近大時代は１年時からレギュラーとしてプレーし、通算１０７安打を記録。ただ「まだレベルが全然無理かなと思って」とプロ志望届を出さずに大阪ガスに入社。元々センスのあった打撃に「力強さというかバットを振れるようになりました」と磨きをかけた。

　３日の阪神とのプロアマ交流戦でも岩貞らから２安打を記録するなど、社会人野手ではトップクラスの評価を受けている。「近本さんほどじゃなくても、盗塁とか走塁面は自信があるかなと思います」。上位指名の可能性は十分だ。