作新学院 18点爆勝!林ノーノーまであと4人…6四死球も崩れず「悔しい」

力投する作新学院・林=甲子園(撮影・北村雅宏)
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 「全国高校野球選手権・3回戦、作新学院18-0岡山学芸館」(16日、甲子園球場)

 3回戦4試合が行われ、作新学院(栃木)が岡山学芸館(岡山)に大勝し、栃木県勢春夏通算100勝を達成した。作新学院の先発・林勇成投手(3年)は八回2死まで無安打のピッチングを展開。ノーヒットノーランの達成こそならなかったものの、全国制覇した16年以来の8強進出に貢献する力投となった。中京学院大中京(岐阜)は、東海大相模(神奈川)に勝利して44年ぶり2度目の8強進出に。明石商(兵庫)は宇部鴻城(山口)に、八戸学院光星(青森)は海星(長崎)にそれぞれサヨナラ勝ちを収めた。18日の準々決勝では作新学院と中京学院大中京が、初の夏8強の明石商は八戸学院光星と対戦する。

 マウンドを降りるところで、スタンドからは拍手喝采が巻き起こる。たどり着けなくても、夢に満ちた114球だったことには違いない。「打たれちゃったな、と」。浮かべた苦笑いに悔しさをにじませたが、林の投球に誰もが胸を躍らせた。

 「野手が球際とかでも粘ってくれたので、野手の思いも背負って達成したい気持ちはありましたけど、できなくて悔しいです」

 6四死球を与えながらも崩れない。味方の好守もあり、ゼロを並べるだけでなく快音も響かせなかった。「七回ぐらいから頭にありました」。七回も無安打に抑え八回も2死まで奪う。ノーヒットノーランまであと4つのアウトだったが…金城祐太外野手(3年)に左前打を浴びて夢はついえたものの、快投の価値は色あせない。

 夏の大会では98年の横浜・松坂大輔(中日)以来の快挙に迫ったピッチング。3月末から約2カ月、肩の炎症でノースロー。復帰後は少し球速が落ちたものの「スピードが出なくてもキレを磨きました」と振り返る。苦しみに耐え抜く我慢強さは、持ち味でもある。

 同校伝統の練習に、「水道山」と呼ばれる山にかかる、約130段の階段ダッシュがある。チームスタッフは、16年の日本一達成時のエース・西武の今井達也を挙げ「(今井は)50往復ぐらいだった」と振り返る中、林は平気で60往復をこなしたという。地道に鍛えた日々が花開いた。

 林は「次は攻めの投球をしたい」と力を込める。大記録には届かなくても、日本一への戦いはまだまだ続く。

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