星稜・奥川「完全に復活できた」右肩違和感を払しょく 4連覇に貢献

 「春季高校野球北信越大会・決勝、星稜3-1敦賀気比」(4日、富山アルペンスタジアム)

 今秋のドラフト1位候補・奥川恭伸投手(3年)が、9回7安打1失点の完投勝利で、4年連続となる春の北信越大会優勝に貢献。八回1死一、二塁からは5連続三振を奪うなど、計11奪三振で完全復活を示した。

 「9回投げきれると最初は思ってなかったんですけど、9回投げきれて、完全に復活できたかなと思います」。

 「倍返し」を果たしての完全復活だ。四回、敦賀気比の4番・木下元秀外野手(3年)に対し、左中間への先制の適時三塁打を許した。「4番を打たすわけにはいかないなと思っていて、失投で打たれて悔しかったので」。1打席目は直球で空り三振を奪っていた中、この四回はフォークの失投をはじき返された。その悔しさを胸に、意地を見せたのはその後の木下との2度の対戦だった。

 六回2死三塁では、直球だけで3球三振に。さらに2点リードの八回2死一、二塁では、この日の最速150キロを記録した直球で押して、最後はスライダーで空振り三振に仕留めて見せた。「悔しかったので絶対に抑えてやろうと。倍にして返してやろうと思ってました」と笑顔で振り返った。

 3点を奪って逆転した七回の攻撃では、先頭からの左前打で出塁して口火を切るなど、攻守で躍動。4月中旬に右肩の違和感を感じ、春の県大会では登板機会がなかった。実戦復帰したのは5月25日の練習試合で、この北信越大会では1日の1回戦で6回無失点の投球を見せていた。段階を踏み、決勝で完投したところに大きな価値がある。

 「(夏に向けて)もっとレベルアップして大会に入りたいと思いますし、大会の中でも楽しむことを忘れずにやれればいいかなと思います」と奥川。チームとしては、指導禁止処分を科されていた林和成監督(43)の謹慎処分が、この北信越大会をもって終了。5日から指導が可能となる。夏に向け、奥川個人としてもチームとしても、さらなるレベルアップを図っていく。

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