東大野手史上初プロ入りあるゾ!?辻居、先制打&二盗 プロスカウトも注目

 「東京六大学野球、法大18-5東大」(14日、神宮球場)

 東大史上初の野手でのプロ入りの夢がふくらむ。2回戦2試合が行われ、東大は連敗し勝ち点を落としたが、「3番・中堅」で出場した辻居新平外野手(4年・栄光学園)が今季初安打となる先制打をマーク。盗塁も決めるなど身体能力が高く、プロのスカウトからも注目を集めている。慶大は立大に快勝。連勝で勝ち点を挙げた。

 狙い通りの一打で昨秋の王者・法大に意地を見せた。辻居は0-0の初回、1死二塁の場面で直球を強振。「一番勢いをつけられるのは自分が先制点を挙げること。自分が(走者を)かえしたかった」と中堅にはじき返し、今季初の快音でチーム今季初得点を生み出した。

 投手陣が崩れ、劣勢でもナインを鼓舞し続けた。11点差をつけられた七回2死から四球で出塁後、「果敢に攻めていこう」と二盗に成功。「チーム内でも雰囲気を上げていかないと」。背中で引っ張り、終盤の反撃につなげた。

 全国屈指の進学校・栄光学園では軟式でプレーし、最速133キロ右腕として活躍。東大では2年秋と3年秋に打率3割をマークし、今季の活躍次第ではプロも放っておかない存在となる可能性は十分だ。ロッテ・永野チーフスカウトも「スイングが強い。他(の大学)でも十分出られるんじゃない」と力を認める。

 辻居自身はまだ進路を絞っていない。現在法学部で父と同じ弁護士への憧れもある。現時点では「大学野球をしっかりやり切ろう」という思いのみ。2学年上で17年秋に外野手のベストナインに輝いた楠田創さんから託されたヘルメットを愛用する主将が、熱い心で創部100周年を迎えた赤門軍団をけん引する。

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