ヤクルト・石山泰稚投手（３０）が１２日、東京都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、５２００万増の年俸１億円でサインした。一流の証しともいえる大台到達。「目指していた部分でもある。すごく評価してもらえた」と喜ぶ一方「何年も続けていい成績を残さないといけないという、責任感もある」と表情を引き締めた。

　今季は４月下旬に抑えの座を勝ち取り、自己最多の７１試合登板。リーグ２位の３５セーブ、防御率２・０８の好成績でチームの２位躍進を支えた。

　それでも印象に残っているのは、連続被弾で逆転サヨナラ負けした８月２３日の広島戦。「勝ちを消してしまったのが、今でも一番。本当に悔しかった」と慢心のかけらもない。

　「今年の漢字」が発表されたこの日、色紙には「一」と力強く記して来季への意気込みを示した。「タイトルや数字は終わってみてついていたらいい。優勝、日本一が一番ですね」。謙虚な守護神は、チーム第一の姿勢でＮｏ．１への道を歩む。