国士舘 秋の東京制す 阪神・岩崎の恩師永田監督ナインを鼓舞
「秋季高校野球東京大会・決勝、国士舘4-3東海大菅生」(4日、神宮球場)
国士舘大監督時代に阪神・岩崎を指導した永田昌弘監督(60)率いる国士舘が10年ぶり6度目の優勝を果たし、09年春以来の聖地となる来春センバツへの出場を確実にした。
春夏通じ甲子園に8度出場し、10勝を誇る永田監督の手腕が光った。相手のエースをチェックし、立ち上がりが弱点と分析。先攻になったことで「初回に命を懸けて点を取れ」と選手を鼓舞した。
変化球の見極めを徹底させると、3安打に2四球が絡み一挙4点の速攻劇を生んだ。投手陣も11安打を浴びながら大崩れはせず。七回からは背番号1の山崎晟弥投手(2年)に継投する“必勝リレー”で逃げ切った。
新チームは指揮官が「史上最低のチーム」と評すほど、不安な船出だった。痛烈な言葉を投げかけられ、山崎が「見返すぞという気持ちでやってきました」と力を込めたようにナインは発奮した。
選手に胴上げされた永田監督は「ここまで来られたのが奇跡。我慢強くなりましたね」と称えた。2016年秋に復帰後、初の東京制覇。戦うたびに力をつけるチームを指揮し、明治神宮大会でも頂点を狙う。