侍・稲葉監督 日の丸背負った戦いは全部勝つ 日米野球は東京五輪へのステップアップ

 2020年東京五輪で金メダル獲得を目指す侍ジャパンの稲葉篤紀監督(46)がデイリースポーツなどのインタビューに応じ、日米野球(11月9日開幕)に向けて意気込みを語った。今回の日本代表メンバーには入らなかった阪神・岩貞祐太投手(27)と大山悠輔内野手(23)に期待し、今後も注目することを明かした。

  ◇  ◇

 -日米野球に出場する日本代表招集のコンセプトは。

 「オリンピックを見据えてというところがまず基本線。『ジャパンというものはこういうものだよ』と伝えていってほしい経験のある選手も入れた。あとは、日の丸を背負って戦うことを経験してもらって、オリンピックに向けてステップアップしてほしい若い選手も入れた」

 -強打者がそろうが4番の構想は。

 「ジャパンの4番も打ってきて、一番経験がある筒香選手を基本線に考えてますけど。難しいですね。正直、言いまして悩んでいるところです。山川選手、岡本選手が4番に入った時にどうなのか。いろんなことを考えながら決めていきたい」

 -山川と岡本の魅力は。

 「山川選手は、シーズンで活躍しないとジャパンには選ばれないという考え方が、すごくしっかりしている。見事に結果を残したプレースタイルを評価したい。岡本選手は、ジャイアンツで周りから期待されている中で4番を務めてこれだけの成績を残した。サードはジャパンの中でもこれから探していこうというところです。岡本選手をサードにという考えを持っています」

 -三塁手は、人材が少ない。

 「日本の中でサードのレギュラーで、という選手は、これからでしょうね。もっといろんな選手が出てきて、ライバルが増えた方がありがたい」

 -同じ二塁手の山田哲と菊池の使い方は。

 「非常に難しいですね。山田選手はセカンドとDH。打つ方も調子を戻してきた。彼は足があるので当然、菊池選手が先に出ることになれば代走ということもある。2人をうまく使っていこうと思ってます」

 -広島の田中と菊池の二遊間コンビを起用するプランは。

 「可能性はありますよ。ただ基本的には、シーズン中やっているメンバーではなくて源田選手と菊池選手だったらどうか、ということを試しておくのも大事。田中選手はジャパンに対しての自分の立ち位置がすごく分かっている選手。サードもできますし。ユーティリティーといいますか。期待しております」

 -今回、阪神の選手は日本代表のメンバーに入っていない。今年3月の豪州戦で侍ジャパン入りした三塁手でもある阪神・大山の今後の成長を見たい考えは。

 「そうですね。当然、長打力もありますし。阪神の選手は(今回の)候補選手に何人か挙がった。当然、大山選手も含めていろんないい選手がいっぱいいる。これからも当然見ていきたい」

 -日米野球での先発投手の構想は。

 「6人で回します。投手は球数制限がある。長いイニングも投げられてというところで、そっち(第2先発)に回るピッチャーもいます」

 -大瀬良が今回、先発の軸になる可能性も秘める。

 「今年は制球も定まってきましたし、力ありますし。これから楽しみな投手」

 -投手では笠原らの左腕も選んだ。

 「笠原選手は、特殊球のチェンジアップがある。メジャーリーガーに対してどこまで通用するか、楽しみにしたい。左投手はこれからも大事になってくると思ってます」

 -左投手の阪神・岩貞も今後、見ていきたい選手か。

 「これからでしょうね、本当に。いいピッチャーであることは間違いないですし。当然、これからの成長次第では、ジャパンに入ってくると思いますし。期待しています」

 -ストッパーを務める投手については。

 「石山選手、山崎選手、松井選手と3人の抑え候補を選んだ。僕の中では山崎選手が一番の抑えの候補ではありますけど。後ろのピッチャーは、臨機応変にやっていきたい」

 -今回の日米野球のメンバーには入っていないが、日本ハム・清宮の今後を見守る考えはあるか。

 「高卒1年目。彼の持っている長打力は魅力ありますし。これからでしょうね」

 -以前から東京五輪でエンゼルス・大谷ら日本人大リーガーの日本代表招集を諦めない考えを持っている。

 「まだメジャーがダメと言われているわけではないので。可能性としては、まだありますので。大谷選手も含めて今、メジャーで頑張っている選手には、これからもいろいろ見ていきたいです」

 -大リーガーと対戦する日米野球で選手に感じてほしいこと。

 「自分の持っている力を思い切って出して、勝負をし、挑戦する。その中で選手たちが何を感じるか。何が通用して何が足りないかというという部分を得てくれたらいい。オリンピックまでの間に何が良くて、足りないか見つけてもらって。成長してくれたらいいと思ってます」

 -日米野球6試合の目標は。

 「とにかく全部勝ちにいきます。日の丸を背負っての戦いというのは、全て勝ちにいくことが、僕は一番大事だと思う」

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