原前監督に巨人次期監督就任要請 3度目登板決定的、由伸監督は涙で選手に報告

 巨人が今季限りで退任する高橋由伸監督(43)の後任候補を原辰徳前監督(60)に一本化し、就任要請していることが4日、分かった。4年ぶりの再々登板へ大きな障害はないとみられ、受諾は決定的。また、前夜に退任を表明した高橋監督は、この日の全体ミーティングで選手、スタッフらに報告した。

 指揮官の電撃退任表明から一夜。CS進出へ残り試合を戦うチームと並行して、球団は新体制構築へ向けて動き出していた。後任候補を原前監督に一本化。就任要請の受諾に大きな支障はないとはみられ、3度目の登板は決定的となった。

 山口オーナーは前日、後任の理想像について「経験、実績といったことは必要。現役の時に重たいものを背負った。苦しんだ人という人がふさわしいのではないか」と話していた。在任12年でリーグ優勝7度という実績を誇り、現役時代は4番も務めた原前監督以外に候補者はなく、今後、条件面などを詰めていくものとみられる。

 この日、指揮官は広島戦前に行われた全体ミーティングでナインらに対し今季限りで退任することを報告。時折、目に涙を浮かべていたといい「悔しいけど、現実はこうなっている。目を背けることはできない。今できることは、2試合を戦うことしかない」などと訴えたという。

 報告を受けたナインの表情は固かった。主将の坂本勇は「試合が残っているので複雑な気持ちですね。悔しい気持ちもあるし」と言葉を絞り出し、同級生で今季復帰した上原は「思うことだらけですけど、僕らは選手なので、残り2試合を最後までやることが大事」と前を見据えた。

 支える立場だった村田ヘッド兼バッテリーコーチは「忸怩(じくじ)たる思い?それはある」とし、今後については「(シーズンが)全部終わったら、発表されるやろ」と話すにとどめた。選手、コーチともに多くを語らず、衝撃の大きさを物語っていた。

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