済美 ミラクルすぎタイブレーク星 延長十三回、矢野が史上初逆転サヨナラ満塁弾

 「第100回全国高校野球選手権・2回戦、済美13-11星稜」(12日、甲子園球場)

 済美(愛媛)が星稜(石川)との死闘を制し、2年連続でベスト16に進出した。9-9で延長へ突入した試合は、今大会2度目のタイブレークへ。9-11で迎えた延長十三回、無死満塁から1番・矢野功一郎内野手(3年)が、右翼ポールを直撃する大会史上初の逆転サヨナラ満塁本塁打を放った。済美は3回戦で、同じ四国勢の高知商(高知)と対戦する。

 神風が吹いたのか。2点を追うタイブレークの延長十三回。済美は無死満塁にチャンスを広げ、1番・矢野が左打席に入った。6球目、内角のカーブをとらえた打球が右翼ポール際へ飛ぶ。矢野は走りながら、その行方を凝視していた。

 「一回切れたのでファウルと思った。でも、風でもう一回入ってきました」

 右から左へ吹く強い浜風に戻された白球はポールを直撃した。100回目で生まれた、大会史上初の逆転サヨナラ満塁本塁打。劇的すぎる一発で死闘に終止符を打ったヒーローは、これが公式戦初アーチだった。お立ち台に上がると「興奮してます。頭が真っ白!」と声を弾ませた。

 「苦しい試合でした。こんなことになるとは…」。そう言って胸をなで下ろす中矢太監督(44)は明徳義塾出身。1992年夏の甲子園に出場し、2回戦・星稜戦であの“松井の5敬遠”を経験したメンバーの一人だ。

 あれから26年。因縁の星稜戦は簡単には終わらなかった。済美は最大6点のビハインドを背負ったが、八回に9番・政吉完哉外野手(3年)の起死回生の逆転3ランなどで8点を奪取。直後の九回に同点に追いつかれても踏ん張り、タイブレークに持ち込んだ。

 タイブレークの練習はしたことがなったが、普段から「サドンデス」と呼ぶ紅白戦を繰り返してきた。延長を想定し、無死一、二塁などの状況から得点を奪い合うゲーム。「こういう試合はイメージできていました」と矢野は胸を張った。

 済美は04年センバツ準々決勝で、ダルビッシュ有(現カブス)を擁する東北と激闘を演じた。九回2死から高橋勇丞(元阪神)が逆転サヨナラ3ランを放ち、チームはそのまま勝ち上がって初出場初優勝を達成した。

 その伝説の一戦を思い起こさせる勝利で2年連続の16強入り。中矢監督は「こんなに1試合ごとに成長するチームは見たことがない」と目を細めた。3回戦の相手は高知商。ミラクルな勢いに乗って四国対決に挑む。

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