済美・山口直「ひとりで絶対投げるんだ」13回184球の真っ向勝負で勝利つかむ

 13回を投げ抜いた済美・山口直(左)は済美・中矢監督に労われる(撮影・山口登)
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 「第100回全国高校野球選手権・2回戦、済美13-11星稜」(12日、甲子園球場)

 済美(愛媛)のエース、山口直哉投手(3年)は十三回、184球を投げ切り、チームを勝利に導いた。

 初回に5点を先制される苦しい立ち上がりとなったが、「5点取られて情けなかった。抑えたかったが、緊張してボールが動かなかった」と振り返った。

 それでもエースとして愛媛大会では5試合を、中央学院との今大会1回戦でも9回4失点とひとりで投げきってきた。

 山口直は「今までマウンドを降りたことがないので、甲子園でもひとりで絶対投げるんだと思っていた」と必死に右腕を振った。八回には、右膝に死球を受けたが、マウンドでは痛がる素振りも見せなかった。

 星稜・松井秀喜の5連続敬遠の時、明徳義塾のベンチ入りメンバーで三塁ベースコーチを務めていた済美・中矢太監督は、「山口はいい投手だし試合の流れもあるが、監督として勝つために最善ならそういう策をとるかもしれないという話はした」と試合前語っていたが、山口直はこの試合、与えた四死球はわずかに2つ。

 石川大会5試合で53得点、決勝では7本塁打の大会新記録をつくった強力打線相手に真っ向勝負で勝利をつかんだ。

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