近江3発大金星!北村2発で智弁和歌山粉砕 地方大会0アーチの主砲が覚醒

 「第100回全国高校野球選手権・1回戦、近江7-3智弁和歌山」(7日、甲子園球場)

 近江(滋賀)が本塁打3発の攻撃と4投手による継投で、春センバツ準優勝の智弁和歌山に快勝した。滋賀大会でノーアーチだった4番の北村恵吾内野手(3年)は四回に同点2ラン、八回に勝利を決定づける2ランを放つ活躍。同校の夏の甲子園10勝目に貢献した。

 そのパワーに甲子園が沸いた。八回2死一塁。北村が高校通算44本目となる2ランを左翼席へ突き刺した。金属音が球場にこだますると同時に、誰もが柵越えを確信した完璧な一打。「ダイヤモンドをまわるとき歓声がすごかった。人生で一番気持ちが良いホームランだった」と汗をぬぐった。

 北村劇場はこれだけではなかった。0-2の四回1死二塁で左中間最深部へ、同点2ランをたたき込んだ。1試合2本塁打は自身2度目。地方大会でノーアーチだった4番は自分史を塗り変え「奇跡に近いくらい」。多賀章仁監督(58)も「ただ者じゃない」と目尻を下げた。

 1年時から主軸を担い、春夏通じて3度目の甲子園。大舞台の経験が生きている。常総学院に0-11で大敗した1年夏は相手投手の気迫に「負けた」。この日は「相手を見下すくらいの気持ちで向かった。甲子園の舞台で恩返しができたと思う」。信じて起用し続けてくれた多賀監督への感謝を込めたアーチでもあった。

 帽子のひさしには「36の蒼侍」と書き記す。36は3年生部員の人数だ。近江ブルーのユニホームを着て2年半、苦楽を共にした戦友がいる。メンバー入りできなかった24人と思いを一つにするために選んだ言葉だ。

 センバツ準優勝校を撃破した。多賀監督は「大金星。ミラクルと言っていい」と言葉を紡いだ。「個人的な目標はホームラン3本以上。チームではベスト8です」。2安打4打点の北村がナインに火をつけた。

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