明徳、辛勝発進 市川、右手つるアクシデントなんの!6安打2失点8K完投

 「高校野球高知大会・2回戦、明徳義塾4-2高知中央」(16日、高知県立春野球場)

 9連覇を目指す明徳義塾が苦しみながらも初戦を突破し、8強入りした。プロ注目の最速149キロ右腕・市川悠太投手(3年)が6安打2失点(自責0)で完投。序盤はリードを許し、八回には右手がつるアクシデントがあったが、気迫の投球で勝利を呼び込んだ。高知工は宿毛を下し、土佐は高知西に完勝した。

 苦しい初戦だった。明徳義塾は初回に幸先よく1点を先制したが、その裏に2点を失い逆転を許す。打線の援護がないまま、エース・市川は気迫の投球を続けた。

 馬淵史郎監督(62)が明かす。「市川は2日前に扁桃(へんとう)腺が腫れて38度の熱が出たんよ」。万全の体調ではなかった夏の初戦。それでも直球は148キロをマークした。市川は「序盤は直球が多すぎた」と反省し、投球の組み立てを変更。新たに習得したシュートなど、変化球を効果的に使って二回以降は「0」を並べた。

 六回に勝ち越した後も、苦しいマウンドは続いた。猛暑の影響か、八回、投球練習中に右手がつるアクシデントが発生した。市川はベンチに戻って水分補給し、治療を受けて再びマウンドへ。「手がつるのは初めて。でも、逆に力が抜けてよかった」。残り2回も無失点に抑え、6安打2失点(自責0)、8奪三振で完投。「勝ててよかった」と安どの表情を浮かべた。

 今春センバツ3回戦で対戦した日本航空石川が15日の石川大会初戦で敗退。同4強の三重も県1回戦で姿を消した。馬淵監督は「よその県も(強豪が)初戦で厳しい試合をしているからね」と汗を拭い「夏は内容より生き残ることが大事なんよ」と念を押すように話した。

 大会新の9連覇を狙う夏。準々決勝は高知工と対戦する。苦境を切り抜けたエースは「次も変化球をうまく使って投げたい」と気持ちを切り替えていた。

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