木更津総合、連覇王手!山下14K完投、最後にギア上げ145キロ!
「高校野球千葉大会・準決勝、木更津総合6-2東海大市原望洋」(24日、ZOZOマリンスタジアム)
昨夏甲子園8強の木更津総合が快勝し、決勝に進んだ。MAX149キロ左腕・山下輝投手(3年)が5安打2失点完投、14奪三振の快投を見せた。
最後にまだギアを上げられる排気量があった。九回1死から空振り三振を奪った直球は145キロを計測。152球を投げ抜き「最後は力が入りました」と、勝利の瞬間は力強くグラブをたたいた。
四回に今大会28イニング目で初失点を喫したが「気にしていなかった」と淡々と後続を断った。相手エースの金久保に右越えソロを浴びた八回も、表情は変わらず。五島卓道監督(63)は「あの辺が一番成長したところ」と目を細めた。
いつも黙々と走り込み、投げ込み、ポーカーフェースを貫く-。3度甲子園に出場し、高校日本代表にも選ばれた昨年のエース・早川(早大)の背中を見てきた。自身が主戦となった昨秋は県2回戦敗退。そこから生活面も練習も「すべてを変えた」という“エースの覚悟”が、最後の夏に実を結びつつある。
4回戦から4連続完投(コールドを含む)の今大会は33回2失点、39奪三振。昨年の早川も終盤戦は1人でマウンドを守り抜いた。系譜を継ぐ187センチの大黒柱は「自分も1番を背負っているので投げ抜きたい」と力を込めた。今度は自分が、その剛腕で連覇をもたらす。