市西宮53年ぶり甲子園出場なるか “小さな巨人”山本が導く

 第99回全国高等学校野球選手権兵庫大会の抽選会が27日、明石市内で行われ、大会屈指の好投手、最速147キロ右腕・山本拓実投手(3年)を擁する市西宮は、姫路東-県伊丹の勝者との対戦が決まった。

 体は小さくても、スケールは大きい。身長167センチのエース、市西宮・山本が、最速147キロの直球を武器に聖地を目指す。

 「夏は全てが出る大会だし、ここまで来たら(甲子園出場へ)一戦一戦、戦うだけ」。同校にとって1964年春以来53年ぶりとなる聖地を見据えた。

 一冬を越えて一気に成長した。昨秋以降はトレーニングに加えて、食事でタンパク質を摂取。体重は昨秋の60キロから69キロへ増加。入学時に120キロ台前半だった直球の球速が20キロ以上もアップした。

 今春の兵庫大会準々決勝・報徳学園戦は、敗れはしたが8回3安打2失点。22日の大阪桐蔭との練習試合でも7回3安打3失点(自責点2)の好投を見せた。

 今春センバツ優勝校に好投したことで、これまでにない自信をつかんだ。「夏を投げ抜く意味で、あの試合は大きかった」。兵庫屈指の好投手は、満を持して最後の夏に挑む。

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