「ＷＢＣ・２次リーグＦ組、米国４－２ベネズエラ」（１５日、サンディエゴ）

　ＷＢＣ２次リーグＦ組は１５日、サンディエゴで１試合が行われ、初優勝を狙う米国がベネズエラとの初戦に４－２で逆転勝ちし、前回準優勝のプエルトリコと１勝で並んだ。ベネズエラは前回覇者のドミニカ共和国とともに１敗。

　拙攻を繰り返していた米国打線が終盤にようやく本領を発揮した。１点を追う八回、２番のＡ・ジョーンズが高めの速球を左中間に引っ張り、同点ソロに。昨季まで６年連続２５本塁打以上の外野手はそこまで無安打で「これで生き延びたと思った」との言葉に実感を込めた。

　さらに１死一塁、昨季２５本塁打の５番ホスマーが勝ち越し２ラン。「ジョーンズの一振りでベンチが生き返った」と勢いに乗せられたことを強調した。

　会場のサンディエゴには海軍基地があり、ここで育ったＡ・ジョーンズは家族や友人が米軍に属しているという。「軍務は国を代表して就く仕事で彼らにもこれ（本塁打）は特別なこと。自分も国の代表として勝利に貢献できた」と母国への思いを話した。

　逆転勝利で激戦区の２次リーグＦ組突破へ弾みをつけた。ホスマーは「代表で最初の数日は違和感があったが、今は誰もがチームのために何ができるか必死。国民的人気の野球で米国を世界一にしたい」と力強く誓った。