オリックス西9カ月ぶり!やっと勝った

 「オリックス6-1日本ハム」(10日、京セラ)

 待ちわびた勝利の味だ。オリックス・西に笑顔が戻った。お立ち台で「本当にうれしい。いつか勝てると思って毎試合マウンドに上がり、腕を振った結果」とかみしめるように話した。

 「序盤はフォークがよくなかった」という中で、見事に修正してみせた。二回に大谷、近藤の連打と二ゴロで先制点を許したが、味方が逆転してからは粘りで抑え続けた。

 昨年8月1日のロッテ戦以来、登板13試合ぶりの勝利。今季の2敗を含む7連敗と、長い9カ月間だった。

 好投が勝ち星に結びつかないときもあった。4月28日には、左顔面のけいれんで登板を回避するアクシデントにも見舞われた。ローテに復帰した現在も、薬で患部の痛みを軽減させている。「いつ痛くなるか分からない。薬と付き合いながらになる」という状態だ。

 自身の成績と同様、チームも開幕から苦戦。そんな中でも「気持ちが乱れないように投げろと、金子(千尋)さんに言われていたので」と決して下を向くことはなかった。

 チームは今月初の連勝で、日本ハムに今季初の勝ち越し。森脇監督は「西はよく耐えた。チーム全体としても、貴重な登板だった」とねぎらった。厳しい波を乗り越えた先に、たくましさを身につけた西の姿があった。

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