ハム吉川121日ぶり復活2勝目

 「日本ハム4‐3ロッテ」(30日、東京ド)

 エースが復活の予感だ。日本ハム・吉川が5月1日の西武戦以来、約4カ月ぶりとなる今季2勝目。「しっかり投げられない試合が続いていたので、うれしいです」。お立ち台で、端正なマスクを緩ませた。

 テンポの良さに、本来の持ち味が出ていた。八回途中を3失点。六回に1点差に詰め寄られたが、粘りで勝利を手繰り寄せた。今季は開幕投手を務めながら、不振で2度の2軍降格。鎌ケ谷では肩を休める期間も設け、自らを見つめ直した。苦しみ抜いた分だけ、喜びは大きかった。

 栗山監督も「何としても勝たせてやりたかった」と、一昨年のMVP左腕の復活を喜んだ。これでチームの貯金も今季最多の5。「残り28試合、いくつ勝てるのか。ここから上に行けるかだ」と、エースの待ちわびた白星に、指揮官は上昇気流を見ていた。

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