済美・安楽の夏終わる「自分の力不足」

 「高校野球・愛媛大会3回戦、東温4‐1済美」(23日、坊っちゃん)

 愛媛大会では、今秋のドラフト1位候補、157キロ右腕の安楽智大投手(3年)を擁する済美が1‐4で東温に敗れ、3回戦で姿を消した。安楽は5安打4失点、11奪三振で完投。右肘故障後では最速タイの148キロをマークしたものの、126球の力投は報われず、最後の夏が終わった。

 最後の夏は、あまりにも早く終わりを告げた。試合後のベンチで上甲正典監督(67)と握手を交わす。「重圧もあったやろ。よう投げた」。ねぎらいの言葉をかけられると、安楽の目にこらえていた涙があふれ出した。

 「監督さんと、このメンバーと、もう一回甲子園に行きたかった。自分の力不足で負けた。日本一という目標を果たすことができなくて悔しい」

 調子は悪くなかった。初回の先頭打者から4連続三振の立ち上がり。直球は右肘故障から復帰後、最速タイの148キロを計測した。歯車が狂い始めたのは五回。1死三塁から相手7番・八木への初球に先制のスクイズを決められた。「まさか初球にくるとは…」。動揺を抱えたまま終盤を迎え、1‐2の九回にはスピードが落ちた直球を狙われ、2点を献上してしまった。

 山あり谷ありの高校生活だった。昨春センバツで5試合772球の熱投の末に準優勝。しかし、その球数が「投げすぎ」と議論を呼び、大会後は取材攻勢にあった。昨年9月には右肘を故障。約3カ月も球を投げられない苦しみを経験した。

 不安の中で迎えた今年の元日。安楽は例年通り、神戸にある父・晃一さん(53)の実家を訪れ、父とのキャッチボールで1年をスタートした。いつもは父が捕れないほどの剛速球を投げ込むが、「今年は軽く2球投げただけ。よっぽど肘が悪いのかと心配した」と、この日観戦に訪れた晃一さんは振り返る。

 4月の実戦マウンド復帰後は順調な回復ぶりを見せていたが、最後の夏は150キロの大台には届かないまま終わった。

 「全国制覇、160キロ、ドラフト1位」。入学時に上甲監督と交わした3つの約束だ。最初の2つは果たせなかったが、3つ目の夢は残る。

 試合後、進路については「終わったばかりで考えられない」と話したが、以前から安楽はプロ志望を口にしている。究極の目標は「世界一の投手になる」こと。怪物右腕の挑戦は終わらない。

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