楽天の苦労人・福山 うれしいプロ初星

 「楽天3-2ソフトバンク」(6日、コボスタ)

 長い道のりだった。楽天の福山がプロ4年目で初白星。同点の八回無死一塁から3番手で登板し、無失点で切り抜けると直後の攻撃で打線が勝ち越した。初のお立ち台で「あまりここに立つことに慣れてないので緊張してるんですけど」と苦笑いした。

 武器である低めの直球がさえた。内川の鋭い打球に反応して投ゴロとすると、李大浩を二ゴロに仕留めて大歓声。昨年から今年にかけ、下半身を強化。「高めに浮くボールが、少しずつ減ったかな」と手応えをつかんで臨んだシーズンだった。

 2011年に横浜(現DeNA)に入団し、2年目のオフに野手転向を勧められたが拒否。戦力外となった。トライアウトから楽天に入団。星野監督は「ウチで一番伸びてる。今、アイツがDeNAに行ったら重宝されるだろうな」と、25歳の成長に目を細める。

 北島三郎似で「サブちゃん」と呼ばれるいじられ役。一芸を見せれば常に爆笑が起こる。だがこの日は「初勝利には興味がない。先発に勝ち星がつくのが一番」と真面目キャラを演じた。今後もサブちゃん劇場は必見だ。

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