阪神・坂本 退場の森下に伝えたかった思い 試合後の緊急ミーティングのワケ
阪神の坂本誠志郎捕手(32)がデイリースポーツ読者に向けて思いを綴るコラム、「打-dozen-」。第3回は主将として野手ミーティングを開いていたことを明かした。6日の楽天戦(甲子園)で退場になった森下翔太外野手(25)に伝えたかった思いを含め、チームの心を一つにするため行動した。少し苦しんだ交流戦の戦いや今の心境なども語っている。
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交流戦は結果だけで見ると、いい結果は出ていませんし、力負けしていると言われたらそれまでだと思います。ただ、もちろんかみ合わせもありますし、交流戦はパ・リーグが強いという先入観が、そう思ったり、そう見えたりして、そのまま出ている可能性もあるかもしれません。
シンプルに技術などが足りていないと言う人もいるだろうし、実際にその部分があるのも事実だと思います。もちろんいい形でいけば良かったですが、この交流戦の期間をシーズンが終わって、次のステージにつなげるための期間、いろんなことを考え、感じ取る時間にしないといけないという感覚です。そういう意味では一日一日、試合に出ていても出ていなくても、みんなが無駄にせず、考えたり感じ取ったりしながら、野球をやるということが大事だと思っています。
森下が退場になった6月6日の試合後に今年初めて野手ミーティングを開きました。熱くなるというのは勝ちたい、打ちたい、抑えたいという、みんなの欲からきている感情でめちゃくちゃ大事なこと、僕はすごくいいことだと思います。ただ、その感情を出す方向をプレーに向けて、結果で応える、結果で示すのが、僕らの仕事であり、プロとしてのかっこよさではないのかなと思います。
いい思いをしたい、という感情から行動が出ちゃう、その全部を否定したくはありません。ただ、かっこよくて、憧れられる存在でいようということを、チーム全員で再認識しました。熱くなって、本人が一番「やっちゃった」と思っているはずです。気づいて、感じたらできるやつです。チームに翔太がいないというのはすごく痛い。攻撃力もですし、僕は守備力が最大の長所だとも思っています。「翔太に限らず、誰か1人がいなくなっても戦力が削られる。全員でチームなんだ」という意識が必要だと思います。
何かが起こらないと気付けないというのは、やっぱり寂しい。何かが起こる前に気付けた方が絶対にいいです。逆に言うと、何かが起こる前に気付かせてあげないといけない、気付かせる環境でなければいけない、ということも大事だと思います。その環境を自分が作りきれていなかった、ということ。それが、あの日の試合後に話した「もっと早く止めてやれば良かった」「翔太に申し訳ない」という、思いです。
リーグ戦が再開しました。ケガ人もちょっとずつ出てきています。去年はケガ人が出ず、いい戦いができて優勝した。今年はケガ人がポツポツ出ながら、タイガースは勝てるの?というのを試されているシーズンだと思います。それを意気に感じて、そういう状況の中で出てきた選手、出てくる選手が多くいれば、ケガをしている選手が同じ力、もしくは今まで以上の力で戻ってきた時に、チーム力が上がります。
もしくは、ケガをした選手が戻ってこられないような状況や立場を作り上げられれば、なお競争も強く、高くなる。そういった中でやっていければ、チーム力は上がるのではないかなと。ここから、どういう野球ができるか。どういうふうに、みんなでカバーしながら戦っていけるか、ということが大事になってくると思います。
◆森下は、6日・楽天戦(甲子園)で球審への暴言によりプロ初の退場処分を受けた。場面は1点リードの五回2死一塁の打席。空振り三振に倒れた際に直前のストライク判定に対して球審に抗議。警告を受けたものの強い口調で抗議を続けて退場となった。
