「エコ×阪神×地域活性」2日間で1万9千人 SGL併設の小田南球場で「あまトラフェス」
阪神はSGLに併設される小田南球場で27、28日に尼崎市との共同事業「あまトラフェス」を開催した。同イベントは「CO2を食べる自販機」や「段ボールいす作り体験」などエコを学びながら遊べるコーナーを中心に27のブースが出店。阪神OBによるトークショーも行った。2日間で延べ約19000人を動員。野球だけでなく、環境保全にも力を入れる球団の取り組みに迫った。
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ウエスタン・リーグ最終カードに合わせて行われた「あまトラフェス」は熱気に包まれていた。担当者である矢浪峻介SGL副球場長は確かな手応えを実感していた。
「正直試合が始まった後は課題だと思っていた。イベントは閑散としてしまうのではと。でも試合が始まってからもひっきりなしに来てくれた」
1日目の来場者数は約9000人で2日目は約10000人。試合の観客数は2日間とも、約4350人ということもあり、このイベントを目的に来場した市民が多かったということになる。
開催は約1年前、SGLの建設中から計画されていた。「市の方から小田南公園に誘致していただいた。ここを生かして地域のコミュニティーに入っていくために何かできないか考えた」。利用したのはSGLの前にこの場所で行われていた市民イベントの「小田フェス」。過去8回開催された同イベントをモチーフに今回の計画がスタートした。
環境保全も大きなテーマである。イベントロゴのデザインはSDGsカラーで配色。ブースの電気は全てクリーンエネルギーでまかなう徹底ぶり。兵庫日産に協力を仰ぎ、電気自動車(EV)の展示も実施し、環境への配慮をアピールした。
エコな展示のほかには阪神OBによるトークショーも開催。1日目は井川慶氏、2日目は秋山拓巳氏が登壇した。さらには「尼崎市消防局」から消防車の展示や「災害対策課」のパトロールカーの展示、尼崎城の形をした遊具や九つの的を狙うストラックアウトには多くの子供たちが集まっていた。
「尼崎市から(球場を)誘致いただいた理由はこの南部地域の活性化をタイガースとともにとお声がけをいただいた。こういう仕掛けを作るのがわれわれの使命。プレーする選手たちも常にお客さんから見られている環境でやることがレベルアップにつながる」と副球場長。SGL元年の締めくくりにふさわしいイベントとなった。(デイリースポーツ・河西俊輔)
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