阪神 ただいま甲子園!森下&佐藤輝アベック弾 1カ月ぶり聖地であいさつ代わり 負けても強し大勢撃ち
「阪神3-4巨人」(29日、甲子園球場)
約1カ月ぶりに帰ってきた甲子園を一気に盛り上げた。阪神は3点を追う八回1死から森下翔太外野手(25)が左越えの19号ソロを放つと、佐藤輝明内野手(26)も2者連続となる34号ソロを左翼スタンドへたたき込んだ。試合には敗れ、21日以来8日ぶりとなる“マジック停滞”で「11」のままとなったが、7つ貯金を上積みした長期ロードの勢いを本拠地でも示した。
敗れはしたが、逆に首位の強さを感じさせた。3点ビハインドから森下と佐藤輝の2者連続本塁打。完全な劣勢ムードから一転、巨人を追い詰める形まで持っていった。3番の19号ソロに、4番の34号ソロ。どちらも打球速度160キロ超えと規格外の一発を放った。
八回1死。マウンドにはセットアッパーの大勢がいた。森下が追い込まれながら、甘く浮いたスライダーを捉える。「真っすぐタイミングで打ちにいかないと、大勢さんは真っすぐが速い。それがたまたまいい結果になった」。打った瞬間に歓声が起こり、余裕で左翼席にスタンドイン。まだいける、と思わせた。
これで自身初の20号にも王手。自己最多の73打点もあと1に迫った。巨人戦の6本塁打は対戦カード別で最多。「相手の勝ちパターンの投手から一本打てた。次はそううまくいかない。ちゃんと自分のスイングができるように」。結果を出しても、気を緩めることはなかった。
3番が打って、4番が黙っていない。押せ押せの雰囲気に続くように、佐藤輝も追い込まれながらかっ飛ばした。「良かったです」。外角球に合わせると、浜風にも乗って左中間へ伸びていく。普通の打者なら左飛で終了だが、これがホームランキングのパワー。打球速度169キロで飛距離112メートルの34号となった。
これで1985年の真弓明信に並び、シーズン本塁打数は球団歴代13位タイ。月間8本塁打は今年4月と6月に記録した自身最多タイ記録にもなった。7月以降のアーチは試合前まで13本中12本が右翼方向だったが、久しぶりに逆方向弾。「いいんじゃないですか」と上向く兆しにもなりそうだ。
2人は今季2度目の2者連続本塁打で、今季6度目のアベック弾。過去5勝で不敗神話は崩壊したが、2本のホームランで虎党を満足させることもできた。森下は「自分のやるべきことを淡々とやるだけなんで」と冷静だったが、流れを変えたことは事実。あと1点は遠かったが、改めて猛虎打線の威力を示した。
夏の甲子園も終わり、7月31日以来、29日ぶりの本拠地開催。「ファンの人たちも盛り上がってる」と森下は声援に感謝した。「終盤に粘れたのは明日につながる」。優勝へのマジックこそ11のままだが、アイブラック兄弟の共演が近い将来の胴上げを確信させた。
◆森下&佐藤輝アベック弾今季初黒星… 森下と佐藤輝のアベック弾は今季6度目で初敗戦。これまでの5度は①5月5日・巨人戦②6月1日・広島戦③同8日・オリックス戦④同29日・ヤクルト戦⑤7月6日・DeNA戦で、いずれも勝利していた。また、通算では9度目でこの日で7勝2敗となった。
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