阪神・ハートウィグ衝撃!3者連続Kデビュー「良いピッチングができた」サイドから剛腕うなったMAX153キロ
「ウエスタン、阪神8-8オリックス」(3日、日鉄鋼板SGLスタジアム)
衝撃デビューや!阪神の新助っ人、グラント・ハートウィグ投手(27)=前メッツ傘下3Aシラキュース=がウエスタン・オリックス戦で来日初登板し、1回を3者連続三振に封じる圧巻の投球を披露した。サイドから繰り出す最速153キロのツーシームは威力満点で、2年ぶりのリーグ優勝に向け、強力中継ぎ陣に頼もしいピースが加わる。
一球一球、捕手のミットに白球が収まる度にどよめきが起きる。力のこもった13球で尼崎に集った過去最多観客4357人を熱狂させた。ハートウィグが来日初登板で3者連続三振と圧巻の投球を見せた。
七回からマウンドに上がった。名前がコールされると場内は大歓声に包まれた。先頭の右打者のデールに対し、151キロのツーシームなどを駆使して追い込むと、6球目は151キロを内角に制球し、見逃し三振。最高のスタートを切った。
続く左打者の杉沢は3球で追い込み、4球目に内角に食い込むキレ味抜群のスイーパーで空振り三振。左の野口の初球にはこの日最速の153キロをマークし、最後はチェンジアップで空を切らせ、3球三振として劇的デビューを飾った。
「しっかりストライクを取れたので良かったよ。先頭にだけボールが多かった。そこは嫌だけど、感触も良かった。良いピッチングができたよ」
この日、オリックス打線を最も驚愕させたのはスイーパーだった。ドジャースの大谷も持ち球にしている魔球を投じたのは杉沢を空振り三振に仕留めた時。最初の軌道は外角寄りに見えた。しかし、曲がり始めると、えぐるように内角へ沈み込み、打者の体勢を崩しながら捕手のミットに収まった。
「左右を広く使って投げるのが自分の持ち味。(今日のように)スイングミスとかを作れたのは良かった」と満足げに振り返った。スライダーと似た軌道の変化球だが、「スライダーではなく、スイーパーだよ」とこだわりを語る。
右腕がスイーパーを投げ始めたのはマイアミ大在学時。同僚だった現エンゼルスのサミュエル・バックマンから教わった。「彼に教わりながら投げていたら自分のものになった。大学時代の一番の武器として良く投げていたよ」。伝家の宝刀は日本でも大きな武器となっている。
現在首位を走るチーム。そしてセ界最強ブルペン陣に大きな戦力が加わる。右腕は「優勝、クライマックスに勝って貢献したいね。先を見ずに一日一日ゲームに集中できたら」とこれからの戦いを心待ちにした。「もし来てくれって言われたら、行ける準備はできてます」と右腕。優勝への最後のピースが埋まった。歓喜の秋へ一直線に向かっていく。
◆グラント・ハートウィグ(Grant Hartwig)1997年12月18日生まれ、27歳。米国出身。196センチ、106キロ。右投げ右打ち。投手。マイアミ大を経て、21年にメッツと契約。23年6月19日のアストロズ戦でメジャーデビュー。メジャー通算32試合で5勝2敗2ホールド、防御率5・14。
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