阪神・藤川球児監督「もっと自覚もって」 故障者続出リリーフ陣に猛ゲキ 「甘い世界ではない」

 「阪神(降雨中止)中日」(9日、甲子園球場)

 阪神・藤川球児監督(44)は中日戦(甲子園)が雨天中止となった9日、離脱者続出のリリーフ陣に対して猛烈なゲキを飛ばした。ドラフト3位・木下里都投手(24)=KMGホールディングス=がシーズンで初めて1軍に合流。新人3投手が1軍にそろったことに対して「既存の選手たちがもっと自覚をもってやらないと。そんな甘い世界ではないですね」と降格組を中心に発奮を促した。

 ドラフト1位・伊原(NTT西日本)、育成ドラフト1位・工藤(四国ILp徳島)に加えて、木下が合流。フレッシュな新人トリオが1軍で顔をそろえても、チーム全体を見る藤川監督は楽観視していなかった。

 「いい景色に見えるかもしれないですけど、決してそうは思わないですね」。新戦力の台頭に期待がふくらみそうなシチュエーションにも、指揮官としてピシャリ。「(リリーフは)経験が必要なポジションでもありますから。投手コーチが頭を悩ませながら、指導に当たっているんじゃないでしょうかね」と苦言交じりに続けた。

 盤石に思われていたリリーフ陣に、ほころびが見え始めている。昨季までの実績がある顔ぶれが、軒並み登録抹消。5月に入ってからは、1日に岡留が再調整となったのを皮切りに、岩貞、島本が相次いで1軍の舞台から姿を消した。8日に抹消された漆原は、9試合登板で防御率0・00だったが、「コンディション不良ですね」と理由を明言した。

 体調不良の石井は最短での再昇格を視野に、順調に回復している。一方で、ゲラは2度目の抹消中。「こちらはいる選手でやりますけど、シーズンというのはそんなに甘いもんではないとは思って、危機感は持って、投手コーチは取り組んでると思います」。実力からして計算に入れていた戦力が、機能しないもどかしさをにじませた。

 1年を戦い抜く難しさを感じてきたからこその言葉だ。「新人が(1軍に)3人。現状が良いものなのかということは、僕は元々リリーフ専門ですからもちろん理解しますけど、これで前に進んでいくということですから」。プロで戦い始めたばかりのルーキーズに、実績組のカバーを期待するには負担が大きいが、「(新人に)経験は必要ですけど、勝たなければいけない舞台ですから、1軍ですから。現状で育成しているつもりはないですからね」と1軍にいるからには、勝利につながる結果を求めていく。

 前回はビジターで3タテを食らわされた中日へ、リベンジを期した3連戦初戦は水入りとなった。「今日、試合をしたかったですけどね。2試合になってしまったので。当然、3つやりたかったですけどね。明日、明後日、みんなに頑張ってもらうというところですね」。現有戦力にタクトを振って、白星を重ねていく。

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