【岡義朗氏の眼】相手ミス誘う1番・近本2番・中野の「目に見えない脅威」 連敗脱出劇は阪神本来の勝ち方
「阪神8-1ロッテ」(18日、甲子園球場)
阪神が快勝し連敗を7で止めた。デイリースポーツ評論家の岡義朗氏は、近本光司外野手と中野拓夢内野による1、2番の「目に見えない脅威」を分析し「本来の戦い方を思い出したような勝ち方」とした。
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技術だけでなく相手心理を突く近本と中野が動かしたゲームだった。1、2番の2人が『目に見えない脅威』で相手バッテリーを揺さぶった。
まず打線がこの試合で計8得点を挙げた伏線は三回の近本の三盗。これが森下の先制打につながるのだが、それ以上に効果を発揮したのは五回。先頭・近本が右前打で出塁し、続く中野が初球にバントの構えからボールを見送った。
ロッテバッテリーからすると、一走・近本には足がある。ましてや三回に三盗を許しており『すんなり送りバントをしてくるだろうか』という疑念が生じたのではないか。このプレッシャーが効いて相手先発・田中晴に初球から勝負球でもあるフォークを投げさせることになる。結果、この初球を含めて中野の打席中に2暴投させることとなり近本が三塁へ。直後、中野のタイムリーを呼んだといえる。
まさに近本と中野が、自分たちを警戒する相手の『自滅』を誘った心理戦。連敗を止めたこの日の攻撃は、タイガースが本来の戦い方を思い出したような勝ち方だった。
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