ジャンプ 53歳葛西紀明が五輪消滅も…現役続行宣言「まだ終わってない」4年後2030年五輪「狙っていく」
「ノルディックスキー・ジャンプ男子W杯札幌大会」(18日、大倉山ジャンプ競技場)
五輪8大会出場の葛西紀明(土屋ホーム)が、18年平昌五輪以来2大会ぶり9度目となるミラノ・コルティナ五輪出場を逃した。個人第18戦の予選(ヒルサイズ=HS137メートル)に出場し、112メートルの84・4点。56位で本戦に進めず、日本スキー連盟(SAJ)が定める五輪派遣推薦基準を満たせなかった。
葛西は「なんとなく予想はしていた。多分五輪はこの調子では無理だろうなと奥底ではあった」と率直な心境を明かした。その上で「これで終わりじゃない。自分が絶好調じゃない中でW杯メンバーにも選ばれた。絶好調になればどこまで上に行けるんだろうと思った。まだ終わってない。諦めずに狙っていく」と現役続行宣言。57歳で迎える2030年にフランスアルプス地方で開催される冬季五輪出場に意欲を示した。
この日のジャンプについては「そんなに失敗してないと思う。体調もいいし、体重もしっかり落ちている。金曜日の怒りと悔しさを1日で収めることが大変だった」と語った。16日に行われた個人第17戦の予選では55位に沈み、本戦に進めなかった。
「ちょろっとワインを飲みながら頭を整理しようとしたら(朝の)5時だった。1日ゆっくりして夜にランニングして体重を調整した」とコンディションを整えてこの日の競技に臨んだが、2回目に進めず。「せっかく良いチャンスをもらってるのに、生かせてない自分がふがいなくてムカついている」と心境を明かし、「安定したジャンプができていれば失敗はない。その辺は去年も今年も、うまく調整できていないところが結果につながった」と語った。
友人の誘いをきっかけに小学3年からジャンプを始め、競技歴は40年を超えた。1992年アルベールビル五輪で初出場し、そこから平成開催の冬季五輪8大会に全て出場。41歳で迎えた2014年ソチ五輪ではラージヒルで銀メダル、団体で銅メダルを獲得したが、五輪金メダルを渇望し、53歳になった今も日の丸を背負うジャンパーとして活躍する。
9回目の五輪出場と、自身が持つギネス記録のW杯個人最多出場回数(579回)の更新は今回は届かなかったが、レジェンドの挑戦はまだ続く。
◆葛西紀明(かさい・のりあき)1972年6月6日、北海道下川町出身。10歳でジャンプを始め、88年に当時史上最年少でW杯(札幌大会)に出場した。五輪に19歳で初めて出場した92年アルベールビル大会から、2018年平昌五輪まで冬季五輪最多の8大会連続出場。W杯優勝は17回で、最年長優勝(42歳5カ月)、最年長表彰台(44歳9カ月)、個人最多出場回数(579回)の記録を保持する。家族は妻と娘。177センチ、59キロ。




