阪神育成1位・工藤 157キロ聖地デビュー!支配下へ大前進1回0封2K 藤川監督「一緒に戦いたいという投球」

 「オープン戦、阪神4-7中日」(5日、甲子園球場)

 剛速球で、何度もスタンドをどよめかせた。阪神の育成ドラフト1位の工藤(四国ILp徳島)が自身初となる甲子園登板。鮮烈デビューを飾り、支配下へ大前進した。

 「(甲子園は)狭いと聞いていたんですけど結構広く感じて。バッターも遠く感じた。すごくいい経験になりました」

 九回に登板し、どよめきは1球目から起こった。いきなり155キロの内角直球で辻本のバットをへし折り遊ゴロに。視線を一気に集めた。続く鵜飼には初球で156キロを計測し、再びどよめかせたが、真骨頂はここから。3球で追い込むも粘られてフルカウントに。そこから150キロ超の直球を4球連続ファウルとされたが、工藤は落ち着いていた。

 「できれば真っすぐで抑えたいところだったんですけど。坂本さんから変化球のサインが出て『それで決めろ』ということかなと思って」と思い切り腕を振って投じたのはスライダー。鵜飼のバットが空を切ると、ガッツポーズで雄たけびを上げて喜びを爆発させ「結果、三振になってよかったです」と胸を張った。

 石伊には右前打を浴びたが、最後は樋口を4球すべて直球で空振り三振に。1回1安打無失点で、自己最速159キロに迫る157キロも記録。「緊張はしたんですけど、すごくいい緊張感で投げられた。応援や歓声は耳に入ってきました」と強心臓ぶりを発揮した。支配下を目指し、春季キャンプでは練習試合3試合で計3回を無四球無失点とアピールに成功。この日も藤川監督のハートをがっちりつかんだ。

 指揮官は「甲子園のファンの方の反応を見てもね、素晴らしいボールを投げていると思いますね」と絶賛。開幕までに育成から1人引き上げる考えを明かしている中で、「この先、一緒に戦いたいという、そういうような投球に見えたし、またしっかりと、今終わったばかりですから、考えたいと思いますね」と可能性をにじませた。「キャンプからここまでいい結果では来ている。次からは力まず、もっと楽に投げていきたい」とはにかんだ工藤。インパクト抜群の投球で2桁背番号をつかみに行く。

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