阪神 佐藤輝不在のチャンスで少し残念に映った高寺の消極的な守備 中田良弘氏の分析

 「オープン戦、阪神4-7中日」(5日、甲子園球場)

 阪神OBでデイリースポーツ評論家の中田良弘氏は記者席から戦況を見つめる中、佐藤輝が侍ジャパン・日本代表に招集されて不在となった試合で、代わって三塁を任された阪神の高卒5年目、高寺望夢内野手の消極的な守備を残念がった。

 ◇ ◇

 高寺の消極的な守備が少し残念に映った。初回2死から三塁線に飛んだ福永の打球を捕球したが、一塁への送球がワンバウンドとなり、ヘルナンデスが捕球できずに悪送球で失策となった。三塁線の打球は三塁手の見せ場。思い切った送球を見せてほしかった。

 四回には、三塁カメラマン席前に上がった岡林の飛球に対して距離感を合わせられず、最後は段差を怖がるような格好で尻もちをついた。本職は遊撃と二塁で、三塁は不慣れかもしれないが、甲子園はビジターではなくホーム球場。しかも先頭打者の打球。投手心理からすればガクッとくるもので、その後の遊撃内野安打は自然の流れと言える。

 佐藤輝と大山が侍ジャパンに招集され、藤川監督は事前に不測の事態を想定した起用、試合になることを明かしていた。開幕1軍を争う立場の高寺にすれば絶好のアピールチャンスだったわけで、高卒5年目という若さも加味すれば、守備での積極性も見せてもらいたいところだった。

 高寺にとっては、飛躍のきっかけとなる1年になるかもしれない。というのも、藤川監督は就任1年目で、各選手を色眼鏡で見ることはない。同じ監督が長く監督を務めると、どうしても各選手に対して先入観を持ってしまうものだが、藤川監督は1年目だから、高寺を含めて、昨年までレギュラーの座をつかめていない選手についても、どんな選手なんだろうと深く知ろうとしている最中だけに、ミスを恐れてプレーが小さくなってしまうことより、結果的にミスになったとしても、積極的なプレーを監督は期待しているはずだ。

 ただ、ミスをミスのまま終わらせず、四回には右中間最深部への二塁打を放ち、中堅に回っていた七回には、福永のライナーに前進して迷わずダイビングキャッチを試みた。結果として捕球することはできなかったが、これでいい。

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