阪神・井坪 強烈“ドラ1撃ち”左翼席へ着弾 藤川監督の猛ゲキ「気合を入れていけよ」に応えた
「阪神春季キャンプ」(18日、宜野座)
阪神の井坪陽生外野手(19)が18日、ライブBP(実戦形式の打撃練習)でドラフト1位の伊原陵人投手(24)から左越えに本塁打を放った。藤川球児監督(44)からの「気合を入れていけよ」に応え、3投手を相手に一発も含め安打性は6本。15、16日の練習試合では6打数1安打で猛アピールとはならなかったが、貴重な実戦機会で存在感を示した。
白球は天高く舞い上がり、風に乗ってグングン伸びていった。宜野座に大きくきれいな放物線を描き、無人の左翼席へ着弾。その瞬間、スタンドはどよめきと拍手で入り交じった。「きょうはすんなりバットが出ました」。首脳陣も見守る中、力みを捨ててのアーチ。“ドラ1撃ち”で強烈なインパクトを残した。
観客の大半は伊原に注目していたはずだ。その期待をいい意味で裏切った。「対戦という形なので、真剣勝負のつもりでやりました」。初球の直球をガツンと中堅フェンス手前までの一打とし、13球目の直球で豪快なアーチを放った。
15、16日の練習試合では計6打席で1安打。アピールへの思いから自然と無駄な力が入ってしまった。「試しに8割のスイングでやったら、いい結果になりました」。藤川監督からは打席入りの前に「気合を入れていけよ」と熱い言葉をかけられたが、心は冷静。指揮官を絶賛させた。
「目が輝いてましたね。必死で打席に向かっていって、やっぱり打ったじゃないですか」
ただ、満足はしていない。伊原の前にゲラと対戦。スライダーにバットを折られ、会心の当たりは飛ばせなかった。「右投手の曲がり球、ゲラとかの速い変化にどうついていくかが課題になる」。打った喜びより、打てなかったことへの悔しさをあらわにした。
球場入りすると、室内練習場で置きティー打撃をするのがルーティン。昨秋から習慣づけた。「フォームの確認とケガ予防のためです」。入念な準備を欠かさない。高卒3年目、日頃の努力が結果となり始めている。
20日からの第5クールではオープン戦も始まり、さらなるアピールが求められる。それでも、落ち着き払っていた。「結果も追求したいけど、自分の最低限できることをやっていきたい」。打撃フォームはドジャースのベッツさながら。ここから無限大の成長曲線を描く。
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