阪神・才木 三塁踏ませず6回0封で自己最多7勝目 8・10以来の登板で復活星

 1回、小野寺(60)を迎える才木
 力投する才木
2枚

 「中日ドラゴンズ0-1阪神タイガース」(6日、バンテリンドーム)

 迷うことなく、思いっきり腕を振った。阪神・才木浩人投手が腰の張りによる離脱から復帰。8月10日・巨人戦(東京ド)以来の1軍登板で自己最多の7勝目を挙げた。

 「自分のやることをしっかりやるイメージで投げていた。誠志郎さん(坂本)に『思い切ってこい』と話してもらって何も考えることなく思い切って攻められたのでよかった」

 初回は先頭の大島に右前打を許すも、最後は4番・石川昂をこの日最速の154キロで右飛。カーブやフォークを織り交ぜながら、好感触だった直球で打ち取っていった。

 ただ、味方が初回に1点先制するも、自身のバントミスもあり追加点を奪えず。それでも直後には木浪が声をかけフォロー。さらに六回には坂本が好送球でピンチの芽を摘む場面もあり、「本当に野手の皆さんのおかげ」と感謝した。

 戦列を離れていた期間にはいつもの“女房役”と対話を重ねた。左尺骨の骨折で離脱している梅野がファームでの登板前にも助言。「1軍で投げた時に何が困ったのか」を改めて話し合った。

 直球を生かすために大事な変化球もその日の調子で使える球種を考えなければならない。「それはゲームで対応力が磨かれる」と梅野。「トライしてみないとわからないこともある」とファームの試合でも、1軍への準備としていろいろ試してみる大切さを伝えた。

 いつも気にかけてくれる梅野の思いにも応えた復帰星。トミー・ジョン手術前、18年の6勝を上回ったが「勝ち星は運だと思ってるので、これからも積み重ねていければ」と淡々。マジックは13になった。「一つ一つ勝つことだけを考えて、みんなもやってるので、任せられた試合をしっかり投げられるように」。ラストスパートへ頼もしい右腕が帰ってきた。

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