阪神・森下 プロ初の2発 M18ド派手に再点灯 連敗3で止めた!両リーグ最速70勝
「東京ヤクルトスワローズ2-4阪神タイガース」(1日、神宮球場)
圧巻の2発から再進撃や!阪神・森下翔太外野手(23)がプロ初の1試合2本塁打を放ち、連敗を3で止めた。2位・広島が敗れたため、優勝マジック18が再点灯。両リーグ最速で70勝に到達した。打線組み替えで3番から6番に降格したルーキーが、豪快な2本のアーチで悪い流れを見事に断ち切った。
自身の応援歌が鳴り響く中、森下が最高の笑顔を見せた。慣れ親しんだ神宮の杜で大暴れ。「6番に下がって、なんとかチームの勝利に貢献したいときょうは挑んでたんで、勝ってよかったです」。プロ初の1試合2本のアーチで連敗を止め、「マジック18」を再びともした。
3戦連続無安打だった森下はこの試合、これまでの3番から6番に降格。「打ててなくてチームに迷惑をかけていたので、絶対打ってやろう」と奮い立った。0-0の二回先頭。カウント1-1からロドリゲスの高めに浮いたカットボールを振り抜いた。打球はぐんぐん伸び、バックスクリーン上部を直撃する特大の先制7号ソロとなった。
これが8月25日・巨人戦(東京ド)以来、5試合23打席ぶりの本塁打。さらに28日に自身の応援歌が完成して以降、10打席目での初安打となり、「自分の応援歌で打ってなかったので、初ヒットがホームランになってよかった」と安堵(あんど)した。ただ、真骨頂はここからだった。
3点リードの八回、カウント3-1から梅野のど真ん中直球を強振。右中間席への8号ソロをマークした。中大時代、東都大学野球でプレーした“庭”でのプロ初の1試合2発。それでも「これだけお客さんが入る中で打つのは大学時代なかったので、すごくいい心地よさがありました」と格別だった。
2発の裏には“テルさんのおまじない”があった。13打席快音がなかった状況に佐藤輝から「入れてみれば」と提案され、この日はプロ入り後初のアイブラック。佐藤輝に描いてもらった独特な“八の字”が効果を発揮し、「明日も描いて臨みます」と笑った。
その佐藤輝との約束を果たすための2発でもあった。5本塁打を達成した際には「約束してたので」と佐藤輝からプラダのリュックサックをプレゼントされた。ただ、条件付きだった。「『10本打たなかったら返せ』って言われたので、『10本打ちます』って返しました」。ルーキーイヤーでの2桁本塁打達成へ、あと2本。有言実行は目前だ。
復活の2発で9月初戦を白星で飾り、両リーグ最速の70勝に導いた。「ここから勢いを落とすことなく、アレに向かっていきたいと思うので、応援よろしくお願いします」。勝負の9月も森下が引っ張っていく。
◆阪神の70勝一番乗り 阪神のリーグ最速70勝到達は過去に6度で【1】62年9月22日(125試合)【2】85年10月12日(123試合)【3】03年8月16日(103試合)【4】05年9月3日(123試合)【5】08年9月6日(117試合)【6】21年10月6日(128試合)。そのうち、両リーグ最速が03年、08年、21年だったが08年と21年は優勝を逃している。リーグ優勝した64年の最速70勝は大洋だったが、阪神が勝率で優位だった。
なお他球団を含め50年以降、リーグ最速70勝到達球団で優勝しなかったのは7例あり【1】54年・巨人【2】64年・大洋【3】84年・中日【4】86年・巨人【5】01年・巨人【6】08年・阪神【7】21年・阪神。このうち、70勝到達時に勝率で2位だったのが【1】54年・巨人【3】84年・中日【7】21年・阪神。
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