阪神・村上 勝負の9月アタマ獲る「自分の防御率よりチームの勝ち」 1日・ヤクルト戦に先発

 阪神の村上頌樹投手(25)が8月31日、甲子園球場で行われた指名練習に参加し、先発予定の1日・ヤクルト戦(神宮)に向けて最終調整した。防御率1・89でリーグトップの右腕は「自分の防御率よりチームの勝ち」と強調。今季2戦2勝の敵地でチームの連敗を止め、“アレ”への流れを引き寄せる。

 重圧は微塵(みじん)も感じさせない。村上の表情は凪のように穏やかだった。チームは8月30日のDeNA戦(甲子園)に敗れて今季4度目の3連敗。“連敗ストッパー”の重責を担う右腕だが「自分で(チームの)連敗を止めようという気持ちはなく、いつも通りやっていければ勝てるかなと思っています」と、さらりと言ってのけた。

 自信の裏付けはある。神宮の杜では今季2戦2勝、防御率1・29の好相性を誇る。4月29日には8回2安打無失点という圧巻の投球を披露し、5月23日も6回4安打2失点にまとめ、白星を手にした。以来、3カ月以上を空けてのマウンドとなるが「(イメージは)そこまで悪くなかったので、何も考えず、いつも通り投げられたら」と肩の力を抜いた。

 現在、防御率1・89でタイトル争いのトップを走る。岡田監督も「チャンスがあるんだから、一つでもタイトルを取らせてあげたい」と気にかけているが、村上自身は「うれしいですけど、一番は自分の防御率よりチームの勝ちだと思っている。そのためにしっかりやっていきたい」と断言。今季、積み上げてきた実績が主戦投手としての自覚を促し、言葉の端々に風格を漂わせるようになった。

 勝負の9月。その先陣を切る。この日は青柳とのキャッチボールやダッシュを繰り返して汗を流した。月替わりで連敗を止め、“アレ”への流れを再加速させたい。周囲は村上にそんな快投を期待するが、「そこまで気負うことなく、今までやってきたことをやれば大丈夫かなというのがある。気負うことなく、いつも通りの自分の力を出せるように準備していきたい」と「いつも通り」を繰り返した。平常心の先に勝利がある。村上はそう信じている。

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