阪神・森下 連勝ストップも大暴れ 会心5号を皮切りに4安打4打点「梅野さんのためにも」
「広島東洋カープ7-6阪神タイガース」(15日、マツダスタジアム)
接戦で敗れ、41年ぶりとなる11連勝とはならなかったものの、頼れるルーキーが存在感を示した。阪神・森下翔太外野手(23)が、初回に左越えの5号2ランを放つなど、4安打で自己最多4打点を記録した。この日はお預けとなったが、16日に勝利すれば優勝マジック「29」が点灯。仕切り直しの勝利を目指すだけだ。
思いが強い分、森下のガッツポーズに力がこもった。前日14日に誕生日を迎え、23歳初打席で放った先制弾に、「打った瞬間乗った感覚があったので、入ったと思いました」。一塁ベース手前で着弾を確認すると、力強く右拳を握って歓喜を表現した。その後も快音を鳴らし続け、プロ2度目の1試合4安打。優勝マジック点灯はかなわなかったが、ルーキーの躍動が光った。
初回1死三塁、カウント2-2から大瀬良の内角低めの148キロ直球をうまく捉えた。高々と舞い上がった打球は、左翼スタンド上段へ突き刺さる先制5号2ランに。8日・巨人戦(東京ドーム)以来となる、6試合ぶりの一発だ。
「追い込まれてからは何とか外野フライに持っていけるように対応して、結果良くホームランに行ったかなと思います」。試合前には応援に来ていた知人から「ホームランを打たなかったらダメだから」と激励の言葉を受けて、「OK、打っとくわ!!」と笑顔で約束。有言実行の華麗なアーチを、広島の曇天へ描いた。
同点の三回にも打棒が光った。1死二、三塁で直球を左翼線へ運び、一時勝ち越しとなる2点適時二塁打。自身初の1試合4打点をマークし「ボールも見えてましたし。(13日までの)京セラでチャンスで打てなかった反省があったので、取り返せました」と胸を張った。五回2死は左前、八回は先頭で右前とそれぞれ単打を放ち、7月28日・広島戦(甲子園)に続く1試合4安打の大暴れとなった。
連勝は10でストップしたが、ルーキーとして優勝争いに加わっている現状を、「梅野さんからも『1年目でめちゃくちゃ良い経験だぞ』と言われてましたし、光栄です」と受け止める。その梅野が無念の離脱となり、「これから勝ってくれよ」と思いを託された。「勝利に貢献できるよう、梅野さんのためにもやっていきたい」と背番号1。決意を込めて臨んだ一戦で、持てる力の全てを発揮した。
◆阪神が11連勝を飾っていれば1982年6月18日・中日戦~7月2日・巨人戦で記録して以来、41年ぶりだった。
◆阪神がこの日の広島戦で敗れたため優勝マジック点灯はお預け。16日の広島戦で勝利すれば「29」が点灯する。
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