【岡義朗氏の眼】阪神 守りの岡田野球が見せた進化と佐藤輝の課題
「阪神タイガース2-1東京ヤクルトスワローズ」(11日、京セラドーム大阪)
阪神が夏のロードでは1968年以来となる、球団最長タイの8連勝。京セラドームで迎えた10試合ぶりのホームゲームで、この日も息詰まる接戦を制した。デイリースポーツ評論家・岡義朗氏(69)は「守り勝った試合」と堅い守りを称賛した。
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攻撃が六回までに11残塁と苦しんだ中で、先発した村上は見事な投球だった。夏場の疲れも感じさせず、優勝争いの佳境に入る終盤戦に、戦力として十分に計算できる内容。粘りの投球は後々、随所に好プレーを生んだ。
三回は大山がはじいた打球を、二塁・中野がカバー。村上も反応良く一塁に入った。さらに、特筆すべきは八回。右翼・森下はフェンス際の打球に対し、半身でジャンプした判断にうまさがあった。
そのままグラブを抱えるように着地。背中からフェンスにぶつかれば、衝撃で落球する危険性もあった。打球判断に捕球体勢、フェンスを恐れない姿と、勝敗を左右したビッグプレーだった。サンタナの打球を好捕した中堅・近本も含め、守り勝った試合と言える。
あえて苦言するならば、佐藤輝の守備には少し反省が残った。七回、1死満塁で川端のゴロを二塁送球。結果的に併殺を取ったが、セオリーは5-2-3を狙う本塁送球。九回、並木のバントもあの打球なら、投手に捕らせてはいけない。守備位置を含めた準備と状況判断。その辺りの確認作業が必要である。
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