【中田良弘氏の眼】逃げなかった阪神投手陣の勝利
「読売ジャイアンツ2-5阪神タイガース」(10日、東京ドーム)
阪神が逆転勝ちで今季3度目の7連勝とし、貯金を今季最多の21とした。1点ビハインドを追いついた七回に近本が勝ち越し2ランを放ち、九回には原口が2号2ラン。守護神・岩崎不在の中、先発の才木を可能な限り引っ張り、加治屋-島本-ケラーが無失点リレーでつないだ会心の逆転勝利にデイリースポーツ評論家の中田良弘氏は「逃げなかった投手陣の勝利」と指摘した。
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互いのチーム状態を象徴する終盤の攻防だった。八回1死一、三塁を抑えた加治屋、島本に対し、九回の巨人は木浪に四球後、代打・原口に2ラン。岩崎を休ませたことも含め、リリーフ陣の差が勝敗を分けたと言える。
才木に勝ちが付いたことも大きい。ポイントは岡本和との対戦。六回の3打席目、3ボールから直球で中飛に抑えた。1、2打席目も含めて、普通なら勝負を避けたい今の状態だが、接戦でも決して逃げなかった。この姿は野手にも伝わる。
彼が悪い内容の時は、フォークに頼ってしまうケース。逃げの投球で打たれるという悪循環になるが、この試合はしっかりと直球で押すことができた。加治屋、島本も含めて総体的に「逃げなかった投手陣の勝利」だ。
攻撃陣では、近本だけは替えの効かない選手。東京ドームで巨人に3連勝は数字以上の価値がある。控えレベルの高さも阪神の強さだ。残り42試合。投手が安定している=連敗はしにくい。普段通りに勝つ。その積み重ねで戦っていけばいい。
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