甲子園球場の銀傘拡張構想を発表 総工費未定も「相当な投資」
阪神電鉄は28日、大阪市内で記者会見を開き、同社が運営する阪神甲子園球場の「銀傘」(内野の一部座席を覆う屋根)を一、三塁側アルプス席まで拡張する構想を発表した。
同球場は2024年に開場100周年を迎える。同社の谷本修取締役は「100周年記念事業として、再びアルプススタンドまで覆い、平和の象徴として本来の姿に完全復活する」と胸を張った。
夏の全国高校野球選手権大会で各校の応援団が集うアルプス席だが、近年は暑さ対策が課題となっていた。谷本氏は「観戦環境を改善し、高校野球文化の継承を図りたい」と説明した。
総工費や竣工時期など具体的な計画は未定だが、谷本氏は「相当な投資。相当な覚悟と使命感を持ってやる」と力を込めた。着工時期については2025年大阪・関西万博後との見通しを示し、「オフシーズンだけの短い期間に数カ年わたって工事をする」とした。
戦前の銀傘は鉄製だったことから「大鉄傘」と呼ばれていた。1931年にはアルプス席にもかけられたが、太平洋戦争による金属供出のため全て取り外された。谷本氏は「平和の象徴として本来の姿に完全復活する」と語った。
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