阪神・才木 中12日の充電効果で7回2失点粘投「投げ切れたことはよかったかな」
「阪神4-6中日」(15日、甲子園球場)
阪神・才木浩人投手が新境地を切り開いた。苦心の投球の中で見いだした新たな武器。ゲームメーク能力がまた1段階アップした。
「フォークが良くなかったので、真っすぐでメリハリを付けました」
初回は三者凡退の立ち上がり。この日最速の152キロをマークしながら、2死から細川を見逃し3球三振に切った。二回も1死一塁からビシエドを二ゴロ併殺。ここまでは球威で押し切れていた。
変化が見えたのは三回。先頭・村松への初球に投じた直球は146キロにとどまり、3球目をはじき返されて中前打。続く龍空にも右前打を許し、無死一、三塁となると、高橋宏にセーフティースクイズを決められて同点。さらに1死一、三塁から岡林に中犠飛を浴び、勝ち越しを許した。
140キロ台前半を記録するほど明らかに落ちた直球の球威。それは意図的な策だった。フォークの精度の低さに見切りをつけ、直球の球速で緩急を操作。「抑えないといけないところでは力を入れて」と場面に応じて力感に変化を加えた。
一時勝ち越した直後の五回1死一塁では一転、151キロの直球を2球続けて細川を遊ゴロ併殺。1点リードの七回2死一、三塁でも力強い直球で岡林を遊直に打ち取った。「粘りながらも7回を投げ切れたことは、よかったかなと思います」。5回2失点だった前回2日・巨人戦後にリフレッシュ目的で抹消。中12日のマウンドとなったが、先発として最低限の役割を完遂した。
自己最多タイの6勝目は4戦連続でお預けとなったが、投球の引き出しが増えたことを証明した前半戦ラスト登板。「また切り替えて。しっかり長いイニングを投げられるように先発としてやっていきたい」。後半戦でのさらなる躍進の香りが、はっきりと漂っていた。
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