阪神ドラ1森下 憧れの“バウアー粉砕弾” 「本当にサイコー」八回起死回生2ラン&九回V犠飛

 9回、サヨナラ犠飛を放ち、ナインの手荒い祝福を受ける森下
 8回、バウアー(左)から同点2ランを放つ森下
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 「阪神5-4DeNA」(12日、甲子園球場)

 ほんまにすごいやっちゃ!!阪神のドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=が九回、サヨナラ犠飛で試合を決めた。2点を追う八回にはサイ・ヤング賞右腕のバウアーから起死回生の同点2号2ラン。9日のヤクルト戦で、決勝アーチとなるプロ1号をかっ飛ばしたばかりのスーパールーキーがまた大仕事をやってのけた。チームも3連勝。2位・DeNAに3ゲーム差をつけた。

 勝負が決まる1球前、森下はうなずいた。大観衆の虎党の熱視線が背番号1に集まる中でも表情は柔らかい。覇気をまとった打棒から快音が鳴った。

 「すごい冷静で周りもよく見えていました」

 同点の九回1死満塁。1ストライクから低めのチェンジアップをあっさりと見逃した。「ボールを打ちに行く中で変化球を見逃さないと」。極限の状態でも落ち着いた思考。3球目の外角直球を強振。ライナー性の鋭い打球はサヨナラの中犠飛となった。

 自身2度目のサヨナラ打。一塁ベースを回ると仲間のウオーターシャワーを全身で浴びた。髪の毛をぬらしながら歓喜の雄たけび。お立ち台でも「もう本当にサイコーです!」とシャウトした。

 驚愕(きょうがく)のアーチが森下に主人公になる魔法をかけていた。「真っすぐのタイミングでスライダーを打ちにいった。すごい自信になりますね」。2点を追う八回無死一塁。バウアーの152キロ直球を完璧に捉え、左中間スタンドに突き刺す今季2号の同点2ランを放った。サヨナラ打の打席を「いい意味で自信があったのでリラックス状態で入れた」と説明。メジャー通算83勝のサイ・ヤング賞右腕の顔をゆがませた。

 大のメジャー好きで開幕前からバウアーとの対戦を心待ち。「(スライダーか直球の)どっちかを張っていきたい」と攻略法も想定していた。「バウアーのピッチングフォームの動画を見て、ピッチングをしていました」と語るほどの憧れの選手。雲の上の存在とも思えた強敵を粉砕し、潜在能力の“天井”を突き破った。

 1番では14打数4安打、打率・286となり、2本塁打5打点を記録。近本が故障で離脱した中、破壊力抜群の切り込み隊長が誕生した。「近本さんの代わりになるとは思っていない。自分らしいガツガツとしたプレーで勝利に貢献できたら良いなと思います」。圧倒的なスター性。森下の器の底が知れない。

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