阪神・近本 無双4安打 驚異の得点圏打率・536 連日の大暴れ 「狙い球絞れる」
「阪神15-7DeNA」(14日、甲子園球場)
母の日にちなんでピンク色に染められたバットを振るたびに、白球は次々とヒットゾーンへと運ばれた。阪神・近本光司外野手(28)が今季初となる4安打の固め打ちで大勝の一翼を担った。
初回の第1打席で先発・平良の出はなをくじいた。144キロ直球を左前打。チームを勢いづかせ、佐藤輝の先制3ランにつなげた。
3-4と1点を追う四回には、1死一、三塁の得点機で138キロのシンカーを中前にはじき返し、同点適時打とした。一挙6点の呼び水となり、「打線がつながっていい形で回ってきた打席でしたし、純矢(西)も頑張っていたので、追いつくことができて良かった」とうなずいた。
五回にも中前打で今季3度目の猛打賞とすると、真骨頂は七回だった。無死一、二塁とこの日3度目の得点圏で打席に立つと、5番手・森原の146キロ直球を右前へ4本目の安打を放った。
得点圏打率・536(28打数15安打)と驚異的な数字に到達。無類の勝負強さを誇る“得点圏の鬼”は、その理由について「狙い球が絞れる」と分析する。無走者や一塁走者のみの局面と違って、相手投手の攻め方が限定されることで狙いが研ぎ澄まされていく。言うは易しだが、5割を超える確率で仕留め切ることは至難の業だ。
開幕から高水準で好調を維持する。「調子がいいというのは、結果(として)の調子と状態の調子がある」と語る。たとえ安打が出ようとも「思っているような打球が打てないとなったら、それは状態が悪いから納得はしない」。一方で「結果がいい時は(打席の)内容よりメンタルの調子がいい」とも言う。
4本の安打を「イメージの範ちゅうにある打球」と振り返った。追い求める打球ではなかったかもしれないが、安打は量産されている。お立ち台で連呼した「最高です!」という言葉には、少しばかりの手応えが込められていたようにも感じた。
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