采配冴えまくりで5304日ぶり聖地星の阪神・岡田監督 甲子園で育まれた猛虎愛 歴史的瞬間も目撃
「阪神1-0ヤクルト」(8日、甲子園球場)
阪神が連敗を2で止め、今季甲子園初勝利を挙げた。岡田彰布監督(65)にとっては2008年9月29日の広島戦以来、5304日ぶりの聖地星。オーダー入れ替え、リクエストの要求、八回に石井を起用した新継投もズバリ的中しての逃げ切り勝利。指揮官のタクトがさえ渡った。
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阪神・岡田監督の猛虎愛は甲子園によって育まれた。小5で野球チーム「リトルホークス」に入るまで、学校から帰ると父・勇郎さんとタクシーで聖地へ応援に行った。大阪の玉造で工場を営んでいた父は阪神の選手と交流があり、三塁内野最前列の家族席が指定席。当時、虎党による巨人・長嶋茂雄へのヤジは強烈だった。「あの頃のファンはもっときつかったからなあ」。幼少期の懐かしい思い出だ。
1968年9月17日には右翼席で歴史的瞬間を目撃している。江夏豊が当時のシーズン新記録・354個目の三振をライバルの巨人・王貞治から奪った一戦だ。ただ左腕はタイ記録の353三振を新記録と勘違い。「一巡してまた王さんからな。すごいことやで。三振取らんように投げるなんて。三振取ってしまうやんか、あんな球投げとったら」。岡田監督は当時10歳。タテジマのプライドもプロのすごみも、甲子園が教えてくれた。遠い記憶の原風景。今も色あせることはない。(デイリースポーツ・杉原史恭)
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