阪神・ドラ1森下 開幕「6番・右翼」濃厚 新人王「行くしかない」打点にこだわる
阪神ドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=が29日、開幕直前インタビューに応じた。オープン戦では球団新人右打者で最多タイとなる3本塁打を記録し、開幕から「6番・右翼」でスタメン起用される見込み。すでに披露済みのラリアットのようなポーズで決める本塁打パフォーマンスを「ガオガエンポーズ」と定め、“アレ”への決意を口にした。
◇ ◇
-入団会見からここまで過ごしてみて。
「入団時はケガ(12月に右足肉離れ)とかもあったんですけど、最終的にこの立場で1軍に残れて、試合にも出させてもらっているので。よかったかなというふうには思いますね」
-ケガしたからこそ学んだことは。
「体の事を知れたところですね。トレーナーさんとほぼ二人三脚状態で、ゆっくりやっていく中で自分の弱い部分だったりっていうのを知れた。そこはすごいプラスになったと思います」
-どういう部分が弱いと気付けた。
「体の硬さとか、ハム(ストリングス)をケガしたからどこが硬くなってるかっていうのが、明確にわかっている。ハムの柔軟性は大切だなと感じましたね」
-ここまで選球眼の良さが目立つが、コツをつかんだ?
「まずは相手の球種を頭に入れながら打席に向かっているっていうのと、追い込まれてからと追い込まれる前の心の持ち方というか、タイミングの取り方を少し自分の意識の中で変えている。そこが今はよくて、選球眼がいいのかなと思います」
-25日のオープン戦・オリックス戦で山下(二回2死の2ボール2ストライクから140キロ)のフォークも簡単に見極めた。
「あのフォークの見逃しは頭に入っていたから見逃せたかなというのはありますね。いいコースに決まっていたんですけど、自分の中ではボールとわかりました」
-開幕6番で意識することは?
「前にランナーがいる場面で回ってくることが多いと思うので、打点にこだわっていきたい。下位打線にもつなげることもできますし、上位打線のランナーを返すこともできる立場でもあるので。場面を想定しながら練習しないといけないかなって思います」
-どれくらい打点を挙げたい?
「具体的な数字はないですけど、チームで一番打点を挙げられたら一番いいかなって思います」
-春季キャンプ前は大山や佐藤輝の打撃を見たいと言っていたが、得るものはあった?
「学ぶべきものはたくさんあるなと思いました。大山さんは道具とかバットをたくさん試されていて、グリップテープを巻いたり、巻かなかったり。こだわりっていうのもプロ野球選手に必要なことでもあるので、どんどんこだわっていった方がいいかなと。野球にもっと詳しくなるというか、野球オタクになるぐらい知識をつけていきたい。打撃だけじゃなくて大山選手という人を見ながら、そういうのは感じました」
-佐藤輝とはよく話している。
「オープン戦期間中は『とりあえずオープン戦だからけがだけないように、成績とかも気にせずにやる』っていうのは言ってもらいました」
-大山、佐藤輝の1年目の成績と比較されるが、気にしている?
「気にしていないですね。自分の成績が仮に残らないとしてもチームが勝てば次につながる。チームに徹すると言うか、シーズンが始まったら、自分の結果ではなくチームにどれだけ貢献できるか。比べられるかもしれないけど、気にせずやっていきたいです」
-チームに溶け込んでいる印象。入団後の阪神の印象は。
「すごいやりやすいです。先輩方も気さくに話しかけてくれたり、練習の中でも自分は(筒井)壮さんとマンツーマンで守備練習をやったりして、そういうのは他のチームではないのかなと。環境がありがたいですし、自分に合ってるのかなと思いますね」
-アップでも先頭で声を出している。
「やっぱりルーキーなので、何も分からない中で内気になっていたら、周りの先輩方も助けてくれないと思う。自分発信で自分のモチベーションを上げるためにも、声を出したり先頭に立ってやっているというのはありますね」
-イニング間のキャッチボール中にはファンと会話も。コミュニケーションは大事にしたい。
「やっぱり、そういう(力をもらう)ためにもファンサービスっていうのは大切かなと思うので。ファンの人たちとコミュニケーションは取っていきたいと思っています」
-入団後のオフの過ごし方は?
「2、3回ピラティスに行って、あとは買い物したりくらいですね」
-買い物はどこに行った?
「梅田と、この前は難波に買い物しに行きました。難波の時はトミー(富田)と啓人(門別)と3人で。大体トミーと2人で行きますね」
-入団前は25本塁打を目標。今の手応えは。
「新人王が一番獲りたいので、そこのためのちょっと具体的な成績ということで挙げている。そこしか目指していないので、いけるいけないとかじゃないですね。いくしかないっていう感じですね」
-改めて、今季の目標を。
「自分らしいプレーっていうのを一つの目標に掲げて、最終的には日本一。リーグ優勝を目指して頑張りたい。新人王も獲れたら最高の結果かなと思います」
-開幕が迫った今の心境は。
「ワクワクしているというか、楽しみが一番ですね」
-実戦でプロの球を見て、率直にどう感じた?
「(プロに)入る前から、同じ人間がやっているスポーツなので、そこまで差はないだろうというか。ポジティブというか前向きに捉えていたので。打てなかったらどうしようというのはなく、自分の中でもポジティブにやっていたのでそこがいい方向に向いたのかなと思います」
-オープン戦では3本塁打。満足なのか、もうちょっと打てたと思うか。
「内容のいいアウトのなり方だったり、結果だけじゃなくて内容にももっとこだわれたのかなと思います」
-結果よりも内容にフォーカスしたい?
「シーズン中だったら詰まって一本(ヒットが)出るとかは全然いいと思いますけど、オープン戦だったので。追い込まれて簡単に三振してアウトよりかは、捉えてセカンドライナーとか、そういう形の方が自分の中でも納得する。そこをもっと詰められたらもっといい結果が残ったかなと思います」
-ホームランパフォーマンスは披露済みのラリアット風ポーズでいく?
「そうですね。恥ずかしくてあんまりしたくないですけど(笑)。けど、チームを盛り上げるためにもなんか1個あったらいいかなとも思いますし、あれでいこうかなと」
-ポーズの意図は?
「ゲームの技です。スマブラ(大乱闘スマッシュブラザーズ)です」
-どのキャラクターをモチーフにした?
「ガオガエン(ポケットモンスターのキャラクター)です。そのキャラをずっと使ってて、何かないかーと思って(島田)海吏さんと話をしてて。『スマブラのガオガエンのやつとかいいんじゃね?』みたいになりました」
-ポーズの名前はどうしますか?
「恥ずかしくて言いたくないっすよ(笑)。最終的にあれは(プロレス技の)ラリアットです」
-ホームラン打ったらファンの人も一緒にやってほしい?
「自分が勝手にやってチームが盛り上がれば、クスッとなればくらいでやってるんで。会場は巻き込みたくないです…(笑)」
-Zポーズでおなじみの佐藤輝からも好評?
「『あれなんのポーズなん』って言われて、ガオガエンのポーズですって言ったら、ああそうかみたいな…」
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