阪神・大山 や~っと開花打 実戦初マルチで岡田監督うならせた「今年一番」

 5回、左前打を放つ大山(撮影・中田匡峻)
 7回、2本目の安打を放って交代した大山(右)に笑顔を向ける岡田監督(撮影・伊藤笙子)
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 「オープン戦、DeNA0-2阪神」(15日、横浜スタジアム)

 試合前までオープン戦は打率・097と苦しみ続けていた阪神の4番・大山悠輔内野手(28)が、左へ右へ今年の実戦で初のマルチ安打で復調を印象づけた。1本目は五回2死で平良から放った。133キロのシンカーに反応し、打球は三塁・京田のグラブをかすめて左前へ。2試合連続でHランプをともした。

 2本目は七回無死。中川に2球で追い込まれた後、2球連続で低めのフォークを見極め、151キロストレートを右前にはじき返した。2打席連続安打は2点目につながるヒットとなり、勝利に貢献する“4番の仕事”を果たした。

 「ヒットが出ることに越したことはないので、何が良かったのかしっかり反省して、次の試合に向けてやっていきたい」と確かな手応えを感じた様子。1、2打席目は四球を選び、全4打席で出塁した。それでも、「もちろん見極められたのはいいですけど、その分、甘いボールをファウルにしている部分もある」と課題を忘れなかった。

 岡田監督は「今日、今年一番のフリーバッティングしとったな。絶対打つわと思ったわ」と上昇の兆しを指摘。「打つ打たん抜きにして、ボールを見極める姿というかな」と評価した。

 指揮官から飛び出した「今年一番」発言を、大山は「イヤ、そんなことはないです」と静かに受け止めた。「練習でも違う意識、自分の中でやっていくこともあるので、それをしっかり考えながら」と4番の重責と向き合う覚悟を示した。

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