阪神・糸原 幻ランニング弾の次は幻V弾 「迷惑をかけたので、それを取り返せるように」

 「ヤクルト2-1阪神」(17日、神宮球場)

 神宮球場の夕焼け空に阪神・糸原健斗内野手(29)が白球をかち上げた。両軍無得点の五回1死。ヤクルトの先発・サイスニードの高めに浮いたチェンジアップを完璧に捉えた。打球は右翼スタンドに飛び込む今季1号の先制ソロ。「最高の結果になって良かったです」。ベンチに戻るとファン特製の虎メダルが矢野監督から贈られ、ピカピカ光るライトが糸原の笑顔を照らした。

 昨年9月25日・巨人戦(東京ドーム)以来の節目のプロ通算10号は、プロ入り後初となる神宮球場でのアーチ。明大時代以来となる思い出の地での一発に「大学生でもあんまり打っていなかったので。そういう意味ではホームランを打てて良かったです」と手に残る感触をかみ締めた。

 15日・DeNA戦(横浜)では、6点リードの九回1死で右翼に鋭い打球を放ち、前進して捕球を試みた右翼手のグラブの下をすり抜けた。激走で一気に本塁生還を果たしたが、記録は1ヒット1エラーとなり、幻のランニング本塁打となった。その鬱憤(うっぷん)を晴らすかのようにスタンドに打球を運んだ背番号33。この日は悠々とダイヤモンドを回った。

 今季は「5番・二塁」で開幕スタメンを勝ち取ったが、4月以降は調子が上がらず。打率は1割台まで低迷し、苦しみ続けた。この日は三回にも5試合連続安打となる左前打をマークし、3打数2安打の活躍。直近の出場5試合で19打数8安打、打率・421と調子は右肩上がりで「これまでなかなか状態が上がらなくてチームに迷惑をかけたので、それを取り返せるように」と、ここからの巻き返しに燃えた。

 放物線は勝利につながらなかったが、「一試合一試合、チームに貢献できるように頑張ります」と前を向いた。勢いに乗る打棒で、打線に活気を与えていく。

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