40歳阪神・糸井が意地のマルチ コンディション不良から復帰 9戦ぶりスタメンで存在感

 1回、右前に勝ち越し適時打を放つ糸井(撮影・神子素慎一)
 6回には左前打を放つ糸井
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 「阪神2-3広島」(11日、甲子園球場)

 やはり頼りになる男だ。コンディション不良で4月30日・巨人戦を最後にスタメンから外れていた阪神・糸井が9試合ぶりに先発復帰。重苦しい敗戦の中で存在感を見せつけた。

 第1打席でいきなり見せた。1点先制された後の一回裏、四球とマルテ、佐藤輝の連打で同点。さらに2死一、二塁の好機で巡ってきた。1ボールからの2球目、九里のフォークを右前に運び、二走・マルテが生還。一気に勝ち越しに成功し、甲子園の大観衆から拍手喝采を浴びた。

 試合中は球団広報を通じて「みんながつないでくれたので、自分も積極的に打ちにいきました。勝ちたい!」とコメント。チーム最年長40歳が勝利への熱い思いをむき出しにして戦った。

 ゼロ行進が続いた二回以降も気を吐いた。六回の第3打席は左前打でマルチ安打をマーク。八回無死一塁では相手3番手のケムナに打席からプレッシャーをかけ続け、四球を選んだ。2安打1打点1四球。3度の出塁で役目は果たした。

 しかし、ベテランの大奮闘もチームに今季広島戦初勝利を呼び込むことはできなかった。試合後は「とにかく勝ちたかった。それだけです。自分のことについては特に何も」と多くを語らなかった。ただただ敗戦の悔しさをにじませた。

 それでも矢野監督は「やっぱり初回の適時打だってそうやし、もう一本もそうやし、四球もそうやし。何かを起こしてくれるんじゃないかなというものを持っている」と糸井の格の違いを改めて実感。今後に寄せる期待は大きい。

 ベンチスタートの間も試合前練習では鋭い打球を外野席に突き刺していた。試合にさえ出れば、糸井は相手チームにとって脅威になる。「勝てるように、みんなで何とかやっていきたい」と話す背番号7のバットが、矢野虎の大逆襲には欠かせない。

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