阪神投手陣報われぬ10度目零敗 マルテ「3番」新打線不発 球団史上最速38戦目

 6回、空振り三振に倒れ、肩を落とすマルテ(撮影・飯室逸平)
 2回、併殺に倒れる北條(撮影・田中太一)
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 「阪神0-3広島」(10日、甲子園球場)

 こいのぼりの季節が過ぎても、広島に勝てなかった。阪神の“鯉煩い”は深刻だ。球団史上最速となる38試合目でシーズン10度目の完封負け。開幕から広島に1分けを挟んで6連敗となり、88年の10連敗に続いて、34年ぶりの屈辱にまみれた。

 貧打が投手陣を見殺しにしてしまう。同じような試合展開に阪神・矢野燿大監督(53)は「ずっと一緒やね」とポツリ。15試合連続で3失点以内に抑えているものの、打線が早くも梅雨入り状態だ。

 新打線が不発に終わった。右足コンディション不良から復帰したマルテを1軍昇格即、「3番・一塁」でスタメン起用。矢野監督は「もうちょっと調整してという形にしたかった」と“見切り発車”であることを認めつつ「こっちもキッカケが何か作れたらというところ」と起爆剤としての期待を込めた。だが4打数無安打2三振と現実は残酷だった。

 苦手の左腕対策としてスタメンに抜てきした左肩手術明けの北條も3打数無安打。「ムードメーカーでもあるし、空気を変えてくれる力を持っている選手なので」。こちらも指揮官の“期待料込み”だったが、二回1死一塁から三ゴロ併殺で好機をつぶすなど、本来の姿からはほど遠かった。

 「みんなが状態が上がってこないと線としてはなかなか攻撃はしにくい。やっぱり早い回に得点していって。どうしてもピッチャーが苦しくなるんで」

 3点を追う九回無死一、二塁も無得点で終わると、ファンはナインのあいさつに背を向けるように帰路を急いだ。「何とか、打線を何とかするしかない」。矢野監督は声を絞り出した。直近7試合で4度目の零封負け。借金は再び13まで膨らんだ。開幕直後のような連敗地獄はゴメンだ。これ以上、無抵抗な姿は見せられない。

 ◆球団最速で完封負け10回 阪神のシーズン最多完封負けは1963年の24回だが、今季は38試合目ですでに10回目となった。63年は38試合時点での完封負け9回で、10回は45試合目だった。今季はこれを上回り史上最速。今季両リーグ通じてでも最速の10完封負け。

 ◆広島に開幕から6連敗 阪神の広島戦6連敗は2019年5月2日~6月1日以来。開幕から6連敗以上は88年の10連敗(いずれの年も引き分けゼロ)が最多。

 ◆左投手に1勝12敗 阪神は今季、相手先発投手が左腕の試合は1勝12敗。4月28日・中日戦(甲子園)に3-2で勝利(中日先発は大野雄)しただけ。

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