阪神・糸原 どうだ!同点打&4安打 低空飛行“崖っぷち男”が意地見せた

 「巨人1-8阪神」(1日、東京ドーム)

 男の意地がたっぷり詰まった一打だ。0-1の六回、1死一、三塁の好機で阪神・糸原がついに天敵左腕を捉えた。過去1勝6敗、東京ドームでは4戦3敗を喫していた高橋から左前へ鮮やかな同点打だ。

 「やられたらやり返すのがこの世界。その繰り返しだと思う。僕が凡退していたら流れが向こうにいくと思うんで、タイムリーになってよかったです」

 チームを引っ張るはずが、試合前まで打率・176と低空飛行が続いていた。「結果も出ていなかった。崖っぷちなんで。立場が」。危機感を力に変え、ようやく暗くて長いトンネルを抜けた。

 二回の第1打席でチーム初安打となる中前打を放つと、0-1の四回も右前打。同点打と四球を挟み、6-1となった九回も先頭で右前へ運んだ。終わってみれば、4打数4安打5出塁の大暴れだ。

 チームリーダーの復調に矢野監督は「内容も全部良かった」とひと安心。この日は1番・近本も3安打しており「みんなの調子が上がってきたら、また嫌な打線が組める。チカ(近本)が出て、ケント(糸原)がしぶといバッティングというのはウチにとっても大きなこと」とニンマリだ。

 糸原も「1試合1試合、束になって、連勝を伸ばしていけたら」と力強い。4本の快音をキッカケにして、本来の姿を取り戻す。

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