阪神 今季10戦目でやっと“快幕” 矢野監督は努めて冷静「この1勝がスタート」
「阪神4-0DeNA」(5日、甲子園球場)
勝利の瞬間、阪神ナインがグラウンド上で喜びを爆発させたのとは対照的に、矢野監督は努めて冷静にベンチで喜びをかみしめた。
苦しんだ末につかんだ今季初勝利。「うーん…まあ苦しいスタートになったんでね。この1勝で喜んでいいのかなというのと、でも素直に喜びたいなというのと…」。複雑な心境を素直に吐露する。
キャンプイン前日に、今季限りでの退任を選手らに伝えた。自ら退路を断って臨む開幕直前に明かした、今季の自身のテーマは「かっこいい背中を見せる」。負けても肩を落とさない、そんな姿を見せると誓った。
一方で連敗中はベンチで色を失う様が何度も映され、周囲からは心配の声も聞かれた。「いつでも切り替えようと自分でも努力はしているし、それが皆さんにどう映っているか分からないけど…毎日“もう一回もう一回”と言いながらやっている」。敗戦後の取材時もそう。あえて淡々と応じたが、心の中では、必死に前を向いて次の試合に臨んでいたことを明かす。
「どこからでもスタートできるっていうことも、この3年間言ってきた。自分自身にもそう言い聞かして。だいぶ遅くなったけど、この1勝がスタートになるようにやっていきたい」。矢野阪神のラストイヤーが、ようやく“開幕”した。
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