阪神・佐藤輝 連夜の4番打 初対戦の玉村撃ち「目の前の試合を全力でやるだけ」
「広島3-2阪神」(31日、マツダスタジアム)
ネクストバッターズサークルで敗戦の瞬間を見届けた阪神・佐藤輝明内野手(23)は、渋い表情を浮かべながらベンチへ戻った。2試合連続の適時打を放ち、4番としての存在感は発揮したが、連敗地獄からは抜け出せず。なかなか反攻のきっかけにはつながらない。
強烈な一撃が飛び出したのは、1点リードの五回2死二塁。1ボールから玉村が内角に投じた143キロを強振。痛烈なライナー性の打球は、右翼・末包の頭上を悠々と越す一撃となり、二走・近本も楽々のホームインだ。
「先頭の近本さんが塁に出て、チャンスの場面で回してもらったので、絶対にホームまでかえしたいという気持ちで打ちました」。好機を演出してくれた先輩になんとしても応える-。そんな思いをぶつけた一打だった。
昨季は対戦がなく、初対戦となった玉村相手に浴びせた適時打。前打席の三回にもバットを折られながらも、中前へポトリと落とす安打を放つなど、左腕に苦戦するような姿は一切見られなかった。
試合後、矢野監督は、佐藤輝のタイムリーについては「1点より2点というところで、もちろん(役割は)大きかったと思うし」と4番の勝負強さを評価した。
3安打猛打賞だった開幕戦以来の複数安打とバットも軌道には乗ってきている。本塁打こそないが、開幕6試合を終え、打率・333(24打数8安打)、3打点と状態は良好。1日から始まる巨人3連戦に向け、勝利に直結するような一打を貪欲に狙っていく。
「目の前の試合を勝てるように全力でやるだけなので、あしたの試合でしっかり勝てるように頑張ります」
シーズンは始まったばかりだが、これ以上、虎党を悲しませるわけにはいかない。豪快な一打で勝利に導き、大逆襲のキーマンとなる。
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