【金本知憲氏の眼】阪神・佐藤輝 内角攻め克服は内角の直球狙って打つしかない

 「阪神0-4ヤクルト」(27日、京セラドーム大阪)

 阪神・佐藤輝は初回こそ、明らかな内角への直球系が3球続いた後の変化球を右翼に運んだが、三回2死一、三塁では内寄りの直球が5球続いた中で三邪飛。五回2死一、二塁では外角低めのフォークに空振り三振。デイリースポーツ評論家の金本知憲氏(53)は佐藤輝に対し、期待を込めて分析した。

 「内角への対応が課題となるのは昨年に引き続き、という印象だ。オープン戦から見ても、昨年より打ち方は良くなっていると思うが、この3連戦に限っては生きていない」

 開幕戦での3安打は、2本が変化球で1本が外寄りの直球系だった。そこと比較すると、この日は内角への直球系を中心に攻められていた。

 「開幕戦では佐藤輝に対し変化球が多かった。これはヤクルト・小川のボールが思ったより来ていなかったため、結果的に変化球中心になったことも考えられるが、やはり変化球はうまく拾うなという印象を持ったのでは。小川の状態を踏まえると、意図的に切り替えたとは言い切れないが、この日に関しては昨年のように内角中心に攻めようという意図が見えた」

 この日の結果を見ると、今後も直球系で内角を攻められることが予想される。その中でどうしていくべきか。

 「そこを乗り越えるためには、その内角のまっすぐを狙って打つしかない。そこで打てれば、相手も続けて要求しにくくなる。まずはそこからだろう」

 そういった中、目を向けたのはヤクルト・村上のうまさだった。六回無死一、三塁で、外角直球を左前に運んだ適時打の場面だ。

 「この日のストライクゾーンは外に広かった。外に目付けをしていたであろう中で、初回は内角球を打って二塁併殺。六回も同じような形で追い込まれたが、勇気を持って踏み込んだ村上の野球脳というか、対応や工夫が立派だったなと。梅野も同じような配球はしにくい部分があっただろうし、阪神バッテリーが悪いのではなく、村上がさすがだった」

 また、先発の桐敷については「ゲーム勘やスタミナが付いてくれば、2戦目の小川とともに楽しみな素材」と評価し、チームの現状については「打線が湿っている」と話す。その上で「村上の判断力など、そういったものはタイガースのバッターも参考にすべき。対応力や実践力というのはそういうこと」と付け加えた。

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