「阪神紅白戦、紅組２－４白組」（５日、宜野座村野球場）

　人さし指と中指で白球を挟み、左腕を振り下ろした。紅組で先発した阪神・伊藤将が“能見フォーク”を実戦で初披露。進化の問われる２年目に新たな武器が加わった。

　「（フォークで）空振りも取れたけど、（捕手の）誠志郎さんに聞いたらまだ（曲がりが）小さいかなと。反省点も出たので、そこは練習してやるだけ。空振りを取れるようなフォークをイメージしている」

　今キャンプ初実戦だったが、抜群の安定感を見せた。初回、１死から小幡に左翼線へ二塁打を許したが、続く糸井をカーブで右飛。４番・大山との対戦では、１ボール２ストライクからの４球目、低めにフォークを投じてファウルに。最後は直球で遊ゴロに仕留めた。

　今オフに尊敬する大先輩に弟子入りし、教わったフォーク。二回２死走者なしでは、長坂からこの球で空振りを奪うなど、徐々に手応えをつかみつつある。

　２回を投げ１安打無失点と上々の仕上がりを見せた伊藤将。矢野監督は「これぐらいしっかり投げられるんだっていう状態に自主トレからやってきたんだなっていうのが見えた」と高く評価した。

　まだまだキャンプも始まったばかり。課題としていた内角への投球については「まだ甘い部分があった」と左腕。先発ローテの一角に加わるためにも、さらに磨きをかけていく。